数列

漸化式(分数型)

逆数の置き換え

数列の「漸化式(分数型)」を、答えを先に押さえてから理解できる形に整理したページです。「逆数の置き換え」でつまずきやすい点も含めて、学習の流れを短く確認できます。

数学B 約11分 難易度 2

このページのまとめ

先に押さえておくこと

漸化式(分数型)の要点をまとめたページです。先に答えを確認してから、解き方とつまずきやすい点を順にたどれます。

答えの要点

逆数の置き換えの答えと条件を先に確認できます。

  • テーマ: 逆数の置き換え
  • ポイント: 数列の基礎を短く確認しやすく、検索から入ってもそのまま理解まで進めやすい記事です。
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問題

次の漸化式で定義される数列{an}\{a_n\}の一般項を求めよ。

(1)a1=12,  an+1=an3an+1(1)\quad a_1=\frac{1}{2}, \; a_{n+1}=\frac{a_n}{3a_n+1}
(2)a1=1,  an+1=an2an+3(2)\quad a_1=1, \; a_{n+1}=\frac{a_n}{2a_n+3}

答えを見る

(1)  (1)\; an=13n1a_n = \underline{\frac{1}{3n-1}}

(2)  (2)\; an=123n11a_n = \underline{\frac{1}{2 \cdot 3^{n-1}-1}}

解説

分数型の漸化式について解説します。

漸化式に分数が入っていて、どう手をつけたらいいかわかりません...

大丈夫!分数型の漸化式には決まった変形テクニックがあるよ。

キーワードは「逆数を取る」だよ。

なぜ逆数を取ると上手くいくんですか?

an+1=anpan+qa_{n+1} = \frac{a_n}{pa_n + q} の両辺の逆数を取ると、分母の pan+qpa_n + q が分子に来るよね。

すると 1an\frac{1}{a_n} の1次式になるから、bn=1anb_n = \frac{1}{a_n} についての扱いやすい式になるんだ。

それでは問題を見ていきましょう。

(1)a1=12,  an+1=an3an+1(1)\quad a_1=\frac{1}{2}, \; a_{n+1}=\frac{a_n}{3a_n+1}

bn=1anb_n = \frac{1}{a_n} と置いて、bn+1b_{n+1} を求めてみましょう。

bn+1=1an+1b_{n+1} = \frac{1}{a_{n+1}}
=1  an3an+1  = \frac{1}{\;\frac{a_n}{3a_n+1}\;}
=3an+1an= \frac{3a_n+1}{a_n}
=3+1an= 3 + \frac{1}{a_n}
=bn+3= b_n + 3

あ!bn+1=bn+3b_{n+1} = b_n + 3 って等差数列ですね!

その通り!公差 33 の等差数列だね。あとは一般項を求めるだけだよ。

初項は b1=1a1=1  12  =2b_1 = \frac{1}{a_1} = \frac{1}{\;\frac{1}{2}\;} = 2 です。

等差数列の一般項の公式より、

bn=b1+(n1)3b_n = b_1 + (n-1) \cdot 3
=2+3(n1)= 2 + 3(n-1)
=3n1= 3n - 1

bn=1anb_n = \frac{1}{a_n} だったので、an=1bn=13n1a_n = \frac{1}{b_n} = \underline{\frac{1}{3n-1}}

検算しよう。a1=12a_1 = \frac{1}{2} で初期条件と一致しているね。

a2=a13a1+1=1/23/2+1=1/25/2=15a_2 = \frac{a_1}{3a_1+1} = \frac{1/2}{3/2+1} = \frac{1/2}{5/2} = \frac{1}{5} で、1321=15\frac{1}{3 \cdot 2-1}=\frac{1}{5} も一致するよ。

(2)a1=1,  an+1=an2an+3(2)\quad a_1=1, \; a_{n+1}=\frac{a_n}{2a_n+3}

同じように bn=1anb_n = \frac{1}{a_n} と置いてみよう。

bn+1=1an+1b_{n+1} = \frac{1}{a_{n+1}}
=1  an2an+3  = \frac{1}{\;\frac{a_n}{2a_n+3}\;}
=2an+3an= \frac{2a_n+3}{a_n}
=2+3an= 2 + \frac{3}{a_n}
=3bn+2= 3b_n + 2

今度は bn+1=3bn+2b_{n+1} = 3b_n + 2 になりました。等差数列ではないですね...

そうだね。でもこれは bn+1=pbn+qb_{n+1} = pb_n + q の形だから、特殊解を求めて等比数列に帰着できるよ。

特性方程式 α=3α+2\alpha = 3\alpha + 2 を解くと、2α=2-2\alpha = 2 より α=1\alpha = -1 です。

bn+1(1)=3(bn(1))b_{n+1} - (-1) = 3(b_n - (-1))、すなわち bn+1+1=3(bn+1)b_{n+1} + 1 = 3(b_n + 1) と変形できます。

cn=bn+1c_n = b_n + 1 とおくと、cn+1=3cnc_{n+1} = 3c_n で等比数列です。

c1=b1+1=1a1+1=1+1=2c_1 = b_1 + 1 = \frac{1}{a_1} + 1 = 1 + 1 = 2 より、

cn=23n1c_n = 2 \cdot 3^{n-1}

よって、bn=cn1=23n11b_n = c_n - 1 = 2 \cdot 3^{n-1} - 1

an=1bn=123n11a_n = \frac{1}{b_n} = \underline{\frac{1}{2 \cdot 3^{n-1} - 1}}

検算すると、a1=1211=1a_1 = \frac{1}{2 \cdot 1 - 1} = 1 で初期条件OKだね。

a2=1231=15a_2 = \frac{1}{2 \cdot 3 - 1} = \frac{1}{5}a12a1+3=15\frac{a_1}{2a_1+3} = \frac{1}{5} も一致するよ。

逆数を取った後は、今まで習った漸化式の解法が使えるんですね!

その通り!分数型漸化式のポイントは、逆数を取って線形漸化式に変形するところだよ。

変形後の式が等差型になるか、pan+qpa_n + q 型になるかは問題によって変わるから、両方のパターンに慣れておこうね。

このページのまとめ

ここでは分数型漸化式 an+1=anpan+qa_{n+1} = \frac{a_n}{pa_n+q} の解法について学習しました。

ポイントは bn=1anb_n = \frac{1}{a_n} と逆数を置いて線形漸化式に帰着させることです。逆数を取った後は、等差数列や bn+1=pbn+qb_{n+1} = pb_n + q 型の解法が使えます。

最後に検算を忘れずに行いましょう!

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