数列

等差×等比型の和

差分法(ずらし引き)

数列の「等差×等比型の和」を、答えを先に押さえてから理解できる形に整理したページです。「差分法(ずらし引き)」でつまずきやすい点も含めて、学習の流れを短く確認できます。

数学B 約12分 難易度 3

このページのまとめ

先に押さえておくこと

等差×等比型の和の要点をまとめたページです。先に答えを確認してから、解き方とつまずきやすい点を順にたどれます。

答えの要点

差分法(ずらし引き)の答えと条件を先に確認できます。

  • テーマ: 差分法(ずらし引き)
  • ポイント: 数列の基礎を短く確認しやすく、検索から入ってもそのまま理解まで進めやすい記事です。
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問題

次の和を求めよ。

(1)S=12+222+323++n2n(1)\quad S = 1 \cdot 2 + 2 \cdot 2^2 + 3 \cdot 2^3 + \cdots + n \cdot 2^n
(2)k=1nk3k(2)\quad \displaystyle\sum_{k=1}^{n} k \cdot 3^k

答えを見る

(1)  (1)\; (n1)2n+1+2\underline{(n-1) \cdot 2^{n+1} + 2}

(2)  (2)\; (2n1)3n+1+34\underline{\dfrac{(2n-1) \cdot 3^{n+1} + 3}{4}}

解説

等差×等比型の和について解説します。

この問題は、kk(等差数列の項)とrkr^k(等比数列の項)の積の形をした数列の和を求める問題です。

Σ\Sigmaの公式にこんな形はなかったですよね...。どうやって求めるんですか?

いい質問だね!この型にはずらし引き\textcolor{red}{ずらし引き}(差分法)という専用のテクニックがあるよ。

SSに公比rrをかけてずらしたものを引くと、等比数列の和に帰着できるんだ。

(1)S=12+222+323++n2n(1)\quad S = 1 \cdot 2 + 2 \cdot 2^2 + 3 \cdot 2^3 + \cdots + n \cdot 2^n

まずは(1)から一緒にやってみよう。S=k=1nk2kS = \sum_{k=1}^{n} k \cdot 2^k と書けるね。公比は22だよ。

まず、SSを書き下します。

S=12+222+323++n2n(1)S = 1 \cdot 2 + 2 \cdot 2^2 + 3 \cdot 2^3 + \cdots + n \cdot 2^n \quad \cdots (1)

次に、SSに公比22をかけた2S2Sを書き下します。

2S=122+223+324++n2n+1(2)2S = 1 \cdot 2^2 + 2 \cdot 2^3 + 3 \cdot 2^4 + \cdots + n \cdot 2^{n+1} \quad \cdots (2)

ここがポイントだよ。2S2SSSを1項分ずらした形になっているね。

①から②を引くと、各項の係数が11ずつ減って等比数列の和に帰着できるんだ。

- ② を計算します。

S2S=(12122)+(222223)+S - 2S = (1 \cdot 2 - 1 \cdot 2^2) + (2 \cdot 2^2 - 2 \cdot 2^3) + \cdots

各項で、kk番目のSSの項と(k1)(k-1)番目の2S2Sの項が対応するので、差を取ると次のようになります。

S=2+22+23++2nn2n+1-S = 2 + 2^2 + 2^3 + \cdots + 2^n - n \cdot 2^{n+1}

あ!2+22+23++2n2 + 2^2 + 2^3 + \cdots + 2^n の部分は等比数列の和ですね!

その通り!初項22、公比22、項数nnの等比数列の和だね。

等比数列の和の公式より、

2+22+23++2n2 + 2^2 + 2^3 + \cdots + 2^n
=2(2n1)21= \dfrac{2(2^n - 1)}{2 - 1}
=2n+12= 2^{n+1} - 2

これを代入すると、

S=2n+12n2n+1-S = 2^{n+1} - 2 - n \cdot 2^{n+1}
=(1n)2n+12= (1 - n) \cdot 2^{n+1} - 2

両辺に1-1をかけて、

S=(n1)2n+1+2S = \underline{(n-1) \cdot 2^{n+1} + 2}

検算してみよう。n=1n = 1 のとき S=12=2S = 1 \cdot 2 = 2 だよね。

公式に代入すると (11)22+2=0+2=2(1-1) \cdot 2^2 + 2 = 0 + 2 = 2 で一致するね!

(2)k=1nk3k(2)\quad \displaystyle\sum_{k=1}^{n} k \cdot 3^k

(2)も同じテクニックだよ。今度は公比が33だから、3S3Sを作ってずらし引きしよう。

S=k=1nk3kS = \sum_{k=1}^{n} k \cdot 3^k とおきます。

S=13+232+333++n3n(1)S = 1 \cdot 3 + 2 \cdot 3^2 + 3 \cdot 3^3 + \cdots + n \cdot 3^n \quad \cdots (1)
3S=132+233+334++n3n+1(2)3S = 1 \cdot 3^2 + 2 \cdot 3^3 + 3 \cdot 3^4 + \cdots + n \cdot 3^{n+1} \quad \cdots (2)

- ② を計算すると、

S3S=3+32+33++3nn3n+1S - 3S = 3 + 3^2 + 3^3 + \cdots + 3^n - n \cdot 3^{n+1}
2S=3(3n1)31n3n+1-2S = \dfrac{3(3^n - 1)}{3 - 1} - n \cdot 3^{n+1}
=3n+132n3n+1= \dfrac{3^{n+1} - 3}{2} - n \cdot 3^{n+1}

通分して整理します。

2S=3n+132n3n+12-2S = \dfrac{3^{n+1} - 3 - 2n \cdot 3^{n+1}}{2}
=(12n)3n+132= \dfrac{(1 - 2n) \cdot 3^{n+1} - 3}{2}

両辺を2-2で割ると、

S=(2n1)3n+1+34S = \dfrac{(2n - 1) \cdot 3^{n+1} + 3}{4}

よって、k=1nk3k=(2n1)3n+1+34\displaystyle\sum_{k=1}^{n} k \cdot 3^k = \underline{\dfrac{(2n-1) \cdot 3^{n+1} + 3}{4}}

こちらも検算しよう。n=1n=1 のとき S=13=3S = 1 \cdot 3 = 3

公式に代入すると 19+34=124=3\frac{1 \cdot 9 + 3}{4} = \frac{12}{4} = 3 でOKだね!

なるほど!公比をかけてずらして引くという手順は同じなんですね。

そうだよ!ポイントを整理しておこう。

公比がrrのときはrSrSを作る。SrSS - rSを計算すると等比数列の和に帰着できる。

最後に検算を忘れずにね!

このページのまとめ

ここでは等差×等比型の和(ずらし引き)について学習しました。

SSに公比をかけたrSrSを作り、SrSS - rSを計算して等比数列の和に帰着するのがポイントです。

通分や符号のミスに気を付けて、検算も忘れずに行いましょう!

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