微分法

三角関数の導関数②

$\tan x$ の微分

微分法の「三角関数の導関数②」を、答えを先に押さえてから理解できる形に整理したページです。「$\tan x$ の微分」でつまずきやすい点も含めて、学習の流れを短く確認できます。

数学Ⅲ 約8分 難易度 2 図つき

このページのまとめ

先に押さえておくこと

三角関数の導関数②の要点をまとめたページです。先に答えを確認してから、解き方とつまずきやすい点を順にたどれます。

答えの要点

図と式の対応や答えの条件を、先に短く確認できます。

  • テーマ: tan⁡x\tan x の微分
  • ポイント: 微分法の要点を、図と式を往復しながら確認しやすい記事です。
  • 次に読むなら: 関連ページ、またはアプリで類題演習

問題

次の関数を微分せよ。

(1)y=tan⁡x(1)\quad y = \tan x
(2)y=tan⁡3x(2)\quad y = \tan 3x

(3)y=sin⁡xcos⁡x(3)\quad y = \frac{\sin x}{\cos x}を用いて(tan⁡x)′(\tan x)'を導け。

答えを見る

(1)  y′=1cos⁡2x‾(1)\; y' = \underline{\frac{1}{\cos^2 x}}
(2)  y′=3cos⁡23x‾(2)\; y' = \underline{\frac{3}{\cos^2 3x}}

(3)  (3)\; (tan⁡x)′=1cos⁡2x‾(\tan x)' = \underline{\frac{1}{\cos^2 x}}

解説

三角関数tan⁡x\tan xの微分について解説します。

tan⁡x\tan xの導関数は、商の微分公式を使って導くことができます。

2つの表記があるんですか?

そうだよ!三角関数の相互関係1+tan⁡2x=1cos⁡2x1 + \tan^2 x = \frac{1}{\cos^2 x}から、

どちらの形でも表せるんだ。

(3)y=sin⁡xcos⁡x(3)\quad y = \frac{\sin x}{\cos x}を用いて(tan⁡x)′(\tan x)'を導け。

tan⁡x=sin⁡xcos⁡x\tan x = \frac{\sin x}{\cos x}なので、商の微分公式を使います。

商の微分公式:(uv)′=u′v−uv′v2\left(\frac{u}{v}\right)' = \frac{u'v - uv'}{v^2}

u=sin⁡x,v=cos⁡xu = \sin x, v = \cos xとすると、

(tan⁡x)′=(sin⁡x)′⋅cos⁡x−sin⁡x⋅(cos⁡x)′cos⁡2x(\tan x)' = \frac{(\sin x)' \cdot \cos x - \sin x \cdot (\cos x)'}{\cos^2 x}
=cos⁡x⋅cos⁡x−sin⁡x⋅(−sin⁡x)cos⁡2x= \frac{\cos x \cdot \cos x - \sin x \cdot (-\sin x)}{\cos^2 x}
=cos⁡2x+sin⁡2xcos⁡2x= \frac{\cos^2 x + \sin^2 x}{\cos^2 x}
=1cos⁡2x= \frac{1}{\cos^2 x}

(最後にcos⁡2x+sin⁡2x=1\cos^2 x + \sin^2 x = 1を使いました)

三角関数の基本公式が出てくるところがポイントだね!

それでは公式を使って問題を解いていきましょう。

(1)y=tan⁡x(1)\quad y = \tan x

公式より、

y′=1cos⁡2x‾y' = \underline{\frac{1}{\cos^2 x}}
(2)y=tan⁡3x(2)\quad y = \tan 3x

合成関数の微分を使います。

f(x)=3xf(x) = 3xとすると、y=tan⁡f(x)y = \tan f(x)なので、

y′=f′(x)⋅1cos⁡2f(x)y' = f'(x) \cdot \frac{1}{\cos^2 f(x)}
=3⋅1cos⁡23x= 3 \cdot \frac{1}{\cos^2 3x}
=3cos⁡23x‾= \underline{\frac{3}{\cos^2 3x}}

中身の微分を前に掛けて、cos⁡\cosの中も3x3xにするんですね!

完璧だよ!合成関数の微分のポイントをつかんでいるね。

(2)(2)で求めたy=tan⁡3xy = \tan 3xのグラフを見てみよう。

tan⁡x\tan xと比べて周期が13\frac{1}{3}になっているよ。

-2 0 2 -4 -2 2 4

漸近線の本数が増えていますね。どこで漸近線になるんですか?

漸近線はcos⁡3x=0\cos 3x = 0、つまりx=π6,π2,5π6,…x = \frac{\pi}{6}, \frac{\pi}{2}, \frac{5\pi}{6}, \ldotsのところだね。

導関数3cos⁡23x\frac{3}{\cos^2 3x}の分母を見てごらん。cos⁡3x=0\cos 3x = 0のとき分母が00になるよね。

つまり漸近線の位置では傾きが無限大、グラフが縦に立ち上がっているということなんだ。

なるほど!導関数の分母が00になる点と、グラフの漸近線がつながっているんですね!

このページのまとめ

ここではtan⁡x\tan xの微分について学習しました。

(tan⁡x)′=1cos⁡2x(\tan x)' = \frac{1}{\cos^2 x}という公式は、商の微分公式と三角関数の相互関係から導かれます。

合成関数の微分と組み合わせて、様々な問題を解けるようになりましょう!

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