このページのまとめ
先に押さえておくこと
コーシー・シュワルツの不等式の要点をまとめたページです。先に答えを確認してから、解き方とつまずきやすい点を順にたどれます。
答えの要点
不等式の証明と応用の答えと条件を先に確認できます。
- テーマ: 不等式の証明と応用
- ポイント: 式と証明の基礎を短く確認しやすく、検索から入ってもそのまま理解まで進めやすい記事です。
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問題
(1) 実数 a,b,c,d に対して、(a2+b2)(c2+d2)≧(ac+bd)2 が成り立つことを証明せよ。また、等号成立条件を求めよ。
(2) x2+y2=1 のとき、3x+4y の最大値と最小値を求めよ。
解説
コーシー・シュワルツの不等式について解説します。
コーシー・シュワルツの不等式って何ですか?名前が難しそうで怖いです...
名前は難しそうだけど、証明は意外とシンプルだよ!
しかも使い方を知っていると、最大・最小の問題がすごく楽に解けるようになるんだ。
まずは公式を確認しましょう。
不等式の証明の基本は「(左辺)−(右辺)≧0 を示す」ことだったよね。
展開して整理すると、きれいに2乗の形が出てくるんだ!
それでは問題を解いていきましょう。
(1) 実数 a,b,c,d に対して、(a2+b2)(c2+d2)≧(ac+bd)2 が成り立つことを証明せよ。また、等号成立条件を求めよ。
「(左辺)−(右辺)≧0」を示す方法でやっていこう。まず左辺と右辺をそれぞれ展開してみよう。
左辺を展開します。
(左辺)=(a2+b2)(c2+d2) =a2c2+a2d2+b2c2+b2d2 右辺を展開します。
(右辺)=(ac+bd)2 =a2c2+2abcd+b2d2 (左辺)−(右辺) を計算します。
(左辺)−(右辺) =a2c2+a2d2+b2c2+b2d2−(a2c2+2abcd+b2d2) =a2d2−2abcd+b2c2 =(ad−bc)2 おお!a2d2−2abcd+b2c2 は (ad−bc)2 に因数分解できるんですね!
その通り! A2−2AB+B2=(A−B)2 の形だね。
2乗は必ず 0 以上だから、これで証明完了だよ。
(ad−bc)2≧0 は常に成り立つので、
(a2+b2)(c2+d2)≧(ac+bd)2 が証明できました。
等号が成立するのは (ad−bc)2=0、つまり ad=bc のときです。
c=0,d=0 の場合は ca=db と表すこともできます。
証明自体は「展開して差を取ると2乗の形になる」というシンプルなものだったね。
次はこの不等式を使って最大値・最小値を求める問題に挑戦してみよう!
(2) x2+y2=1 のとき、3x+4y の最大値と最小値を求めよ。
条件が x2+y2=1 で、求めたいものが 3x+4y ですか...
どうやってコーシー・シュワルツの不等式を使うんですか?
コーシー・シュワルツの不等式 (a2+b2)(c2+d2)≧(ac+bd)2 の形をよく見てみよう。
a=x,b=y,c=3,d=4 と対応させるとどうなるかな?
あ!(x2+y2)(32+42)≧(3x+4y)2 になりますね!
完璧!x2+y2=1 を代入すれば (3x+4y)2 の上限が求まるよ。
コーシー・シュワルツの不等式に a=x,b=y,c=3,d=4 を代入すると、
(x2+y2)(32+42)≧(3x+4y)2 ここで x2+y2=1 を代入します。
1×25≧(3x+4y)2 (3x+4y)2≦25 (3x+4y)2≦25 より、−5≦3x+4y≦5 が得られます。
等号成立条件を確認しましょう。ad=bc より 4x=3y、つまり y=34x です。
x2+y2=1 に代入すると、x2+916x2=1 より x2=259 です。
x=53,y=54 のとき 3x+4y=5(最大値)
x=−53,y=−54 のとき 3x+4y=−5(最小値)
よって、最大値は 5、最小値は −5 です。
すごい!条件に「x2+y2=⋯」があって、求めるものが「ax+by」の形なら使えるんですね!
その通り!コーシー・シュワルツの不等式は「2乗の和」と「1次式」が関わる問題で威力を発揮するんだ。
等号成立の確認も忘れないようにしよう!
このページのまとめ
ここではコーシー・シュワルツの不等式について学習しました。
証明は「差を取って2乗の形を作る」というシンプルな方法で、不等式の証明の典型的なパターンです。
「x2+y2=k のもとで ax+by の最大・最小を求めよ」という問題で非常に有効なので、ぜひマスターしてくださいね!