このページのまとめ
先に押さえておくこと
3次式の展開・因数分解の応用の要点をまとめたページです。先に答えを確認してから、解き方とつまずきやすい点を順にたどれます。
答えの要点
対称式・交代式の因数分解の答えと条件を先に確認できます。
- テーマ: 対称式・交代式の因数分解
- ポイント: 式と証明の基礎を短く確認しやすく、検索から入ってもそのまま理解まで進めやすい記事です。
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問題
(1) a3+b3+c3−3abc を因数分解せよ。
(2) a+b+c=0 のとき、a3+b3+c3=3abc が成り立つことを示せ。
(3) x=32+1 のとき、x3−3x2+3x−3 の値を求めよ。
解説
3次式の因数分解の応用問題について解説します。
a3+b3+c3−3abc の因数分解って、どうやるんですか?
これは有名な因数分解公式だよ。まずは公式を確認して、その後で導き方も見ていこう!
この公式は覚えておくと便利ですが、導き方を理解しておくことが大切です。
それでは小問ごとに解説していきます。
(1) a3+b3+c3−3abc を因数分解せよ。
この式を因数分解する方法を説明するね。
まず、a3+b3 の部分に注目してみよう。
a3+b3=(a+b)(a2−ab+b2) ですよね!
まず a3+b3 の部分を因数分解します。
a3+b3+c3−3abc =(a+b)(a2−ab+b2)+c3−3abc ここで、c3 を分解し、−3abc と合わせて整理していきます。
実は、a+b=−(c−(a+b+c)) と考えるよりも、a+b+c を1つの因数として取り出す方が見通しがよいです。
別のアプローチとして、c=−(a+b)+(a+b+c) と考え、a+b+c をまとめて因数に持つことを目指しましょう。
ここでは、a+b=s とおく方法を使うよ。c について整理するんだ。
式全体を c について降べきの順に整理すると、
a3+b3+c3−3abc =c3−3abc+a3+b3 =c3−3ab⋅c+(a+b)(a2−ab+b2) ここで a+b=−(c−(a+b+c)) なので、c=−(a+b)+(a+b+c) となりますが、これでは複雑になります。
もっとスマートな方法として、a+b+c が因数であることを利用しましょう。a+b+c=0(つまり c=−(a+b))を代入して式が 0 になれば、a+b+c は因数です。
いい気づきだね!c=−(a+b) を代入して確かめてみよう。
c=−(a+b) を代入すると、
a3+b3+(−(a+b))3−3ab(−(a+b)) =a3+b3−(a+b)3+3ab(a+b) =a3+b3−(a3+3a2b+3ab2+b3)+3a2b+3ab2 =a3+b3−a3−3a2b−3ab2−b3+3a2b+3ab2 確かに 0 になるので、a+b+c は因数です。
あとは c についての3次式を c+(a+b)(つまり a+b+c)で割り算すれば、もう一方の因数が求められます。
c3−3abc+(a3+b3) を c+(a+b) で割ると、
c3−3abc+(a3+b3) =(c+(a+b)){c2−(a+b)c+(a2−ab+b2)} =(a+b+c)(c2−ac−bc+a2−ab+b2) =(a+b+c)(a2+b2+c2−ab−bc−ca) よって、
この公式はとても重要なので、ぜひ覚えておいてね。右側の因数は対称式になっているよ。
(2) a+b+c=0 のとき、a3+b3+c3=3abc が成り立つことを示せ。
その通り!(1)で得られた因数分解をそのまま活用しよう。
(1)の結果より、
a3+b3+c3−3abc=(a+b+c)(a2+b2+c2−ab−bc−ca) a+b+c=0 を代入すると、
a3+b3+c3−3abc=0⋅(a2+b2+c2−ab−bc−ca) したがって、a3+b3+c3=3abc が成り立つ。□
因数に a+b+c があるから、a+b+c=0 を代入するだけで示せるね。
「a+b+c=0 のとき a3+b3+c3=3abc」は超頻出なので覚えておこう!
(3) x=32+1 のとき、x3−3x2+3x−3 の値を求めよ。
32 をそのまま代入するのは大変そうです...
そうだね。こういうときは式を工夫して変形するんだ。
x=32+1 ということは、x−1=32 だよね?
あ! 両辺を3乗すれば 32 が消えますね!
x−1=32 の両辺を3乗すると、
(x−1)3=2 左辺を展開すると、
x3−3x2+3x−1=2 よって、
x3−3x2+3x=3 したがって、
x3−3x2+3x−3=3−3=0 (x−1)3=2 という関係式を見つけるのがポイントだったね。
求めたい式 x3−3x2+3x−3 は (x−1)3−2 と変形できるから、答えは 0 になるんだ。
なるほど! 式の形を見て、(x−1)3 に気づくのが大事なんですね。
このページのまとめ
ここでは3次式の因数分解の応用について学習しました。
a3+b3+c3−3abc=(a+b+c)(a2+b2+c2−ab−bc−ca) は非常に重要な公式です。
特に「a+b+c=0 のとき a3+b3+c3=3abc」は頻出なのでぜひ覚えてくださいね!