式と証明

等式・不等式の証明

差を取る方法・相加相乗平均の利用

式と証明の「等式・不等式の証明」を、答えを先に押さえてから理解できる形に整理したページです。「差を取る方法・相加相乗平均の利用」でつまずきやすい点も含めて、学習の流れを短く確認できます。

数学Ⅱ 約11分 難易度 2

このページのまとめ

先に押さえておくこと

等式・不等式の証明の要点をまとめたページです。先に答えを確認してから、解き方とつまずきやすい点を順にたどれます。

答えの要点

差を取る方法・相加相乗平均の利用の答えと条件を先に確認できます。

  • テーマ: 差を取る方法・相加相乗平均の利用
  • ポイント: 式と証明の基礎を短く確認しやすく、検索から入ってもそのまま理解まで進めやすい記事です。
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問題

(1)(1)\quad a+b+c=0a+b+c=0 のとき、a2b2c2=2bca^2-b^2-c^2=2bc が成り立つことを証明せよ。

(2)(2)\quad a>0,  b>0a>0,\;b>0 のとき、ab+ba2\frac{a}{b}+\frac{b}{a} \geqq 2 が成り立つことを証明せよ。

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(1)(1)
(左辺)(右辺)(左辺)-(右辺)
=a2b2c22bc=a^2-b^2-c^2-2bc
=a2(b2+2bc+c2)=a^2-(b^2+2bc+c^2)
=a2(b+c)2=a^2-(b+c)^2

a+b+c=0a+b+c=0 より a=(b+c)a=-(b+c) なので

={(b+c)}2(b+c)2=\{-(b+c)\}^2-(b+c)^2
=(b+c)2(b+c)2=(b+c)^2-(b+c)^2
=0=\underline{0}

よって a2b2c2=2bca^2-b^2-c^2=2bc が成り立つ。

(2)(2)
ab+ba2\frac{a}{b}+\frac{b}{a}-2
=a2+b22abab=\frac{a^2+b^2-2ab}{ab}
=(ab)2ab=\frac{(a-b)^2}{ab}

a>0,  b>0a>0,\;b>0 より ab>0ab>0(ab)20(a-b)^2 \geqq 0 であるから

(ab)2ab0\frac{(a-b)^2}{ab} \geqq 0

よって ab+ba2\underline{\frac{a}{b}+\frac{b}{a} \geqq 2} が成り立つ。(等号成立は a=ba=b のとき)

解説

等式・不等式の証明について解説します。

「証明せよ」と言われると、何をどう書けばいいのかわからないんですが...

証明には決まった方法があるから、パターンを覚えてしまえば大丈夫だよ。

等式と不等式で方法が違うから、順番に説明していくね。

まずは等式と不等式、それぞれの証明の方針を確認しましょう。

等式も不等式も「差を取る」方法が共通していますね!

よく気づいたね!差を取る方法は万能で、困ったときはまずこれを試すのがおすすめだよ。

それでは問題を解いていきましょう。

(1)(1)\quad a+b+c=0a+b+c=0 のとき、a2b2c2=2bca^2-b^2-c^2=2bc が成り立つことを証明せよ。

等式の証明なので、「(左辺)(右辺)=0(左辺)-(右辺)=0」を示す方法でやってみよう。

(左辺)(右辺)(左辺)-(右辺) を計算します。

(左辺)(右辺)(左辺)-(右辺)
=a2b2c22bc=a^2-b^2-c^2-2bc
=a2(b2+2bc+c2)=a^2-(b^2+2bc+c^2)
=a2(b+c)2=a^2-(b+c)^2

あ!b2+2bc+c2b^2+2bc+c^2(b+c)2(b+c)^2 に因数分解できるんですね。

その通り!そして条件 a+b+c=0a+b+c=0 を使おう。

a+b+c=0a+b+c=0 ということは a=(b+c)a=-(b+c) だよね。

a=(b+c)a=-(b+c) を代入すると、

a2(b+c)2a^2-(b+c)^2
={(b+c)}2(b+c)2=\{-(b+c)\}^2-(b+c)^2
=(b+c)2(b+c)2=(b+c)^2-(b+c)^2
=0=0

(左辺)(右辺)=0(左辺)-(右辺)=0 が示せたので、a2b2c2=2bca^2-b^2-c^2=2bc が成り立つことが証明できました。

ポイントは「条件式をどう使うか」だよ。

条件 a+b+c=0a+b+c=0 から a=(b+c)a=-(b+c) と変形して代入するテクニックはよく使うので覚えておこう!

(2)(2)\quad a>0,  b>0a>0,\;b>0 のとき、ab+ba2\frac{a}{b}+\frac{b}{a} \geqq 2 が成り立つことを証明せよ。

今度は不等式の証明だね。「(左辺)(右辺)0(左辺)-(右辺) \geqq 0」を示す方法でやってみよう。

(左辺)(右辺)(左辺)-(右辺) を計算します。

ab+ba2\frac{a}{b}+\frac{b}{a}-2
=a2+b22abab=\frac{a^2+b^2-2ab}{ab}
=(ab)2ab=\frac{(a-b)^2}{ab}

通分してから分子を因数分解するんですね!

そうだよ。分子が (ab)2(a-b)^2 の形になったのがポイントだね。

2乗は必ず 00 以上だから、不等式の証明でとても役に立つんだ。

ここで、a>0,  b>0a>0,\;b>0 より ab>0ab>0 です。

また、(ab)20(a-b)^2 \geqq 0 は常に成り立ちます。

よって (ab)2ab0\frac{(a-b)^2}{ab} \geqq 0 となり、

ab+ba2\frac{a}{b}+\frac{b}{a} \geqq 2 が証明できました。

等号成立は (ab)2=0(a-b)^2=0、つまり a=ba=b のときです。

不等式の証明では「A20A^2 \geqq 0」の性質がとても重要だよ。

差を取った後に2乗の形を作れないか考えてみよう!

なるほど!この問題は相加相乗平均の不等式そのものですね。

いいところに気づいたね!ab\frac{a}{b}ba\frac{b}{a} を掛けると 11(定数)になるよね。

つまり相加相乗平均の関係 ab+ba2abba=2\frac{a}{b}+\frac{b}{a} \geqq 2\sqrt{\frac{a}{b}\cdot\frac{b}{a}} = 2 としても証明できるんだ。

実はこの(2)(2)の不等式は、相加平均と相乗平均の関係そのものと本質的に同じです。不等式の証明では「差を取る方法」と「相加相乗平均を利用する方法」の両方が使えるかどうかを考えてみましょう。

このページのまとめ

ここでは等式・不等式の証明について学習しました。

等式は「(左辺)(右辺)=0(左辺)-(右辺)=0」、不等式は「(左辺)(右辺)0(左辺)-(右辺) \geqq 0」を示すのが基本です。

特に不等式では「A20A^2 \geqq 0」の性質や「相加相乗平均の関係」が強力な武器になります。

証明問題は書き方に慣れることが大切なので、たくさん練習してくださいね!

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