式と証明

二項定理

展開と係数・パスカルの三角形

式と証明の「二項定理」を、答えを先に押さえてから理解できる形に整理したページです。「展開と係数・パスカルの三角形」でつまずきやすい点も含めて、学習の流れを短く確認できます。

数学Ⅱ 約12分 難易度 2

このページのまとめ

先に押さえておくこと

二項定理の要点をまとめたページです。先に答えを確認してから、解き方とつまずきやすい点を順にたどれます。

答えの要点

展開と係数・パスカルの三角形の答えと条件を先に確認できます。

  • テーマ: 展開と係数・パスカルの三角形
  • ポイント: 式と証明の基礎を短く確認しやすく、検索から入ってもそのまま理解まで進めやすい記事です。
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問題

(1)(2x3)5(1)\quad (2x-3)^5の展開式におけるx3x^3の項の係数を求めよ。

(2)(1+x)10(2)\quad (1+x)^{10}の展開式におけるx4x^4の項の係数を求めよ。

(3)(3)\quad 二項定理を利用して1.0251.02^5の値を小数第33位まで求めよ。

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(1)  (1)\; 720\underline{720}

(2)  (2)\; 210\underline{210}

(3)  (3)\; 1.104\underline{1.104}

解説

二項定理の問題について解説します。

二項定理って公式が難しそうで苦手です...

大丈夫!考え方を理解すれば自然と使えるようになるよ。

まずは公式を確認して、それからパスカルの三角形との関係も見ていこう!

(a+b)n(a+b)^n(a+b)(a+b)nn個かけ合わせたもの。その中からbbkk個選ぶ(残りnkn-k個はaaを選ぶ)方法がnCk{}_n \mathrm{C}_k通りあるということだよ。

なるほど、組合せの考え方なんですね!

ここで、二項定理の係数はパスカルの三角形とも関係しています。

パスカルの三角形を使えば、低い次数なら展開式の係数をすぐに読み取れるよ。

では、さっそく問題を解いていこう!

(1)(2x3)5(1)\quad (2x-3)^5の展開式におけるx3x^3の項の係数を求めよ。

二項定理の一般項を使って、x3x^3の項だけを取り出そう。

(2x3)5(2x-3)^5において、a=2xa=2x, b=3b=-3, n=5n=5とすると、一般項は

5Ck(2x)5k(3)k{}_5 \mathrm{C}_k \, (2x)^{5-k} (-3)^k

と表されます。

x3x^3の項が出るのは5k=35-k=3、つまりk=2k=2のときですね!

その通り!k=2k=2を代入して計算しよう。

5C2(2x)3(3)2{}_5 \mathrm{C}_2 \, (2x)^3 (-3)^2
=10×8x3×9= 10 \times 8x^3 \times 9
=720x3= 720 x^3

よって、x3x^3の項の係数は720\underline{720}です。

(2x)3=8x3(2x)^3 = 8x^3(3)2=9(-3)^2 = 9の部分を忘れずに計算してね。

符号にも注意!今回は(3)(-3)の偶数乗だからプラスになったよ。

(2)(1+x)10(2)\quad (1+x)^{10}の展開式におけるx4x^4の項の係数を求めよ。

(1+x)10(1+x)^{10}において、a=1a=1, b=xb=x, n=10n=10とします。一般項は

10Ck110kxk=10Ckxk{}_{10} \mathrm{C}_k \, 1^{10-k} \cdot x^k = {}_{10} \mathrm{C}_k \, x^k

x4x^4の項はk=4k=4のときなので、

10C4=10!4!6!=10×9×8×74×3×2×1=210{}_{10} \mathrm{C}_4 = \frac{10!}{4! \cdot 6!} = \frac{10 \times 9 \times 8 \times 7}{4 \times 3 \times 2 \times 1} = 210

よって、x4x^4の項の係数は210\underline{210}です。

(1+x)n(1+x)^nの場合はa=1a=1なので、係数がそのままnCk{}_n \mathrm{C}_kになるんですね。

いいところに気づいたね!(1+x)n(1+x)^nの形は二項定理の最もシンプルな形だよ。

(3)(3)\quad 二項定理を利用して1.0251.02^5の値を小数第33位まで求めよ。

え、二項定理って数値の計算にも使えるんですか?

使えるよ!1.02=1+0.021.02 = 1 + 0.02と書き換えれば二項定理が適用できるんだ。

1.025=(1+0.02)51.02^5 = (1 + 0.02)^5と変形して二項定理を適用します。

(1+0.02)5(1+0.02)^5
=5C0+5C10.02+5C20.022+5C30.023+= {}_5 \mathrm{C}_0 + {}_5 \mathrm{C}_1 \cdot 0.02 + {}_5 \mathrm{C}_2 \cdot 0.02^2 + {}_5 \mathrm{C}_3 \cdot 0.02^3 + \cdots
=1+5×0.02+10×0.0004+10×0.000008+= 1 + 5 \times 0.02 + 10 \times 0.0004 + 10 \times 0.000008 + \cdots
=1+0.1+0.004+0.00008+= 1 + 0.1 + 0.004 + 0.00008 + \cdots

0.020.02のべき乗はどんどん小さくなるから、k=3k=3以降の項はとても小さい値になるよ。

k=3k=3の項は0.000080.00008k=4k=4の項は0.00000080.0000008k=5k=5の項は0.00000000320.0000000032と、非常に小さい値です。

これらは小数第33位に影響しないので無視できます。

したがって、

1.0251+0.1+0.004=1.1041.02^5 \approx 1 + 0.1 + 0.004 = \underline{1.104}

k=2k=2までの33つの項で十分な精度が出るんですね!

そうだよ。11に近い数のべき乗を求めるときに、二項定理はとても便利なんだ。

11との差」が小さいほど、少ない項数で精度の良い近似値が得られるよ。

このページのまとめ

ここでは二項定理の問題について学習しました。

二項定理の一般項 nCkankbk{}_n \mathrm{C}_k \, a^{n-k} b^k を使えば、展開式の特定の項の係数を効率よく求められます。

また、11に近い数のべき乗の近似計算にも応用できます。繰り返し練習してマスターしてくださいね!

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