指数・対数・三角関数

三角関数の不等式

$\sin x > k$, $\cos x \leqq k$ の解き方

指数・対数・三角関数の「三角関数の不等式」を、答えを先に押さえてから理解できる形に整理したページです。「$\sin x > k$, $\cos x \leqq k$ の解き方」でつまずきやすい点も含めて、学習の流れを短く確認できます。

数学Ⅱ 約16分 難易度 2 図つき

このページのまとめ

先に押さえておくこと

三角関数の不等式の要点をまとめたページです。先に答えを確認してから、解き方とつまずきやすい点を順にたどれます。

答えの要点

図と式の対応や答えの条件を、先に短く確認できます。

  • テーマ: sinx>k\sin x > k, cosxk\cos x \leqq k の解き方
  • ポイント: 指数・対数・三角関数の要点を、図と式を往復しながら確認しやすい記事です。
  • 次に読むなら: 関連ページ、またはアプリで類題演習

問題

0x<2π0 \leqq x < 2\pi のとき、次の不等式を解け。

(1)2sinx1>0(1)\quad 2\sin x - 1 > 0
(2)cos2x12(2)\quad \cos 2x \leqq \dfrac{1}{2}

答えを見る

(1)  (1)\; π6<x<5π6\underline{\dfrac{\pi}{6} < x < \dfrac{5\pi}{6}}

(2)  (2)\; π6x5π6,7π6x11π6\underline{\dfrac{\pi}{6} \leqq x \leqq \dfrac{5\pi}{6},\quad \dfrac{7\pi}{6} \leqq x \leqq \dfrac{11\pi}{6}}

解説

三角関数の不等式の解き方について解説します。

三角関数の方程式は単位円で解けましたが、不等式はどうすればいいですか?

不等式のときも、基本は単位円を使うよ!

方程式では「等しくなる角度」を見つけたけど、不等式ではその角度を境に「大きい範囲」や「小さい範囲」を求めるんだ。

(1)2sinx1>0(1)\quad 2\sin x - 1 > 0 (0x<2π)\quad (0 \leqq x < 2\pi)

まず、不等式を整理して sinx\sin x の基本形にしよう。

2sinx1>02\sin x - 1 > 0 を変形すると、

2sinx>12\sin x > 1
sinx>12\sin x > \dfrac{1}{2}

これで基本形になったね。まず、sinx=12\sin x = \dfrac{1}{2} となる角度(境界)を求めよう。

sinx=12\sin x = \dfrac{1}{2} を満たす角度は x=π6x = \dfrac{\pi}{6}x=5π6x = \dfrac{5\pi}{6} でしたね。

P 45° √2/2 √2/2 x y 1 -1 1 -1
θ=45\theta = 45^\circ
P(22,22)P\left(\frac{\sqrt{2}}{2}, \frac{\sqrt{2}}{2}\right)
sinθ=22\sin\theta = \frac{\sqrt{2}}{2}
cosθ=22\cos\theta = \frac{\sqrt{2}}{2}

境界の角度はわかりました。でも sinx>12\sin x > \dfrac{1}{2} の範囲はどう求めるんですか?

単位円上で sinx\sin xyy 座標に対応していたよね。

だから sinx>12\sin x > \dfrac{1}{2} は「yy 座標が 12\dfrac{1}{2} より上の部分」を見ればいいんだ!

単位円上で y>12y > \dfrac{1}{2} となる部分は、y=12y = \dfrac{1}{2} の水平線より上の弧です。

これは x=π6x = \dfrac{\pi}{6} から x=5π6x = \dfrac{5\pi}{6} までの弧の部分に対応します。

P 45° x y 1 -1 1 -1
θ=45\theta = 45^\circ
P(22,22)P\left(\frac{\sqrt{2}}{2}, \frac{\sqrt{2}}{2}\right)

上の単位円で、2つの境界点(π6\dfrac{\pi}{6}5π6\dfrac{5\pi}{6})の間の弧上の部分(上側)が sinx>12\sin x > \dfrac{1}{2} を満たす範囲です。

なるほど!不等号が >>(等号なし)だから、境界の角度自体は含まないんですね。

その通り!等号がないから、不等号は << のまま書くよ。

よって、sinx>12\sin x > \dfrac{1}{2} の解は、

π6<x<5π6\underline{\dfrac{\pi}{6} < x < \dfrac{5\pi}{6}}

(2)cos2x12(2)\quad \cos 2x \leqq \dfrac{1}{2} (0x<2π)\quad (0 \leqq x < 2\pi)

この問題は cos\cos の角度が 2x2x になっているね。

こういう場合は、まず 2x2x の範囲を確認するのがポイントだよ。

0x<2π0 \leqq x < 2\pi のとき、2x2x の範囲は 02x<4π0 \leqq 2x < 4\pi です。

2x2xtt とおいて、tt の範囲で考えればいいですか?

いい考えだね!t=2xt = 2x とおくと cost12\cos t \leqq \dfrac{1}{2} で、0t<4π0 \leqq t < 4\pi の範囲で解けばいいんだ。

まず、cost=12\cos t = \dfrac{1}{2} となる基本角を求めます。

cost=12\cos t = \dfrac{1}{2} を満たすのは t=π3t = \dfrac{\pi}{3}t=5π3t = \dfrac{5\pi}{3} です。

P 45° √2/2 √2/2 x y 1 -1 1 -1
θ=45\theta = 45^\circ
P(22,22)P\left(\frac{\sqrt{2}}{2}, \frac{\sqrt{2}}{2}\right)
sinθ=22\sin\theta = \frac{\sqrt{2}}{2}
cosθ=22\cos\theta = \frac{\sqrt{2}}{2}

次に cost12\cos t \leqq \dfrac{1}{2} の範囲を考えよう。

cost\cos txx 座標に対応しているから、xx 座標が 12\dfrac{1}{2} 以下の部分を探すんだ。

単位円上で cost12\cos t \leqq \dfrac{1}{2}、つまり xx 座標が 12\dfrac{1}{2} 以下になる部分は、x=12x = \dfrac{1}{2} の垂直線より左側の弧です。

これは t=π3t = \dfrac{\pi}{3} から t=5π3t = \dfrac{5\pi}{3} までの範囲(上を回って左側を通る弧)に対応します。

P 45° x y 1 -1 1 -1
θ=45\theta = 45^\circ
P(22,22)P\left(\frac{\sqrt{2}}{2}, \frac{\sqrt{2}}{2}\right)

上の単位円で、2つの境界点(π3\dfrac{\pi}{3}5π3\dfrac{5\pi}{3})の間の左側の弧上の部分が cost12\cos t \leqq \dfrac{1}{2} を満たす範囲です。

0t<2π0 \leqq t < 2\pi の範囲では、π3t5π3\dfrac{\pi}{3} \leqq t \leqq \dfrac{5\pi}{3} です。

でも tt の範囲は 0t<4π0 \leqq t < 4\pi ですよね?2π2\pi より大きい部分はどうするんですか?

いい質問だね!三角関数は周期 2π2\pi で同じ値を繰り返すから、0t<2π0 \leqq t < 2\pi で求めた解に 2π2\pi を足した解も加えるんだよ。

0t<2π0 \leqq t < 2\pi の解に 2π2\pi を足すと、

π3+2π=7π3\dfrac{\pi}{3} + 2\pi = \dfrac{7\pi}{3}
5π3+2π=11π3\dfrac{5\pi}{3} + 2\pi = \dfrac{11\pi}{3}

よって、0t<4π0 \leqq t < 4\pi の範囲での解は、

π3t5π3\dfrac{\pi}{3} \leqq t \leqq \dfrac{5\pi}{3}     \;\cdots\;(1周目)

7π3t11π3\dfrac{7\pi}{3} \leqq t \leqq \dfrac{11\pi}{3}     \;\cdots\;(2周目)

最後に t=2xt = 2xxx に戻そう。tt の各辺を 22 で割ればいいよ。

t=2xt = 2x なので、両辺を 22 で割ると、

1周目:π6x5π6\dfrac{\pi}{6} \leqq x \leqq \dfrac{5\pi}{6}

2周目:7π6x11π6\dfrac{7\pi}{6} \leqq x \leqq \dfrac{11\pi}{6}

あれ、2つの範囲が出てきましたね!

そうだね。2x2x のように角度が 22 倍になっていると、解が 22 組出てくるのが普通だよ。

どちらも 0x<2π0 \leqq x < 2\pi の範囲に入っているから、両方とも答えになるんだ。

よって、求める解は、

π6x5π6,7π6x11π6\underline{\dfrac{\pi}{6} \leqq x \leqq \dfrac{5\pi}{6},\quad \dfrac{7\pi}{6} \leqq x \leqq \dfrac{11\pi}{6}}

三角関数の不等式を解くコツをまとめておこう!

このページのまとめ

ここでは三角関数の不等式の解き方について学習しました。

方程式と同じく、単位円を使って「境界の角度」を求め、そこから不等号の向きに合う範囲を読み取ることがポイントです。

角度が 2x2x のように変わっている場合は、置換して範囲に気を付けて解きましょう!

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