図形と計量

ヘロンの公式

3辺から面積を求める

図形と計量の「ヘロンの公式」を、答えを先に押さえてから理解できる形に整理したページです。「3辺から面積を求める」でつまずきやすい点も含めて、学習の流れを短く確認できます。

数学Ⅰ 約11分 難易度 2 図つき

このページのまとめ

先に押さえておくこと

ヘロンの公式の要点をまとめたページです。先に答えを確認してから、解き方とつまずきやすい点を順にたどれます。

答えの要点

図と式の対応や答えの条件を、先に短く確認できます。

  • テーマ: 3辺から面積を求める
  • ポイント: 図形と計量の要点を、図と式を往復しながら確認しやすい記事です。
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問題

△ABC\triangle ABC の3辺の長さが a=5a=5, b=6b=6, c=7c=7 であるとき、△ABC\triangle ABC の面積 SS を求めよ。

答えを見る

s=5+6+72=9s=\frac{5+6+7}{2}=9 より

S=s(s−a)(s−b)(s−c)S = \sqrt{s(s-a)(s-b)(s-c)}
=9⋅4⋅3⋅2= \sqrt{9 \cdot 4 \cdot 3 \cdot 2}
=216= \sqrt{216}
=66‾= \underline{6\sqrt{6}}

解説

ヘロンの公式について解説します。

3辺の長さだけが分かっているとき、面積はどうやって求めればいいですか?

いい質問だね!

3辺の長さだけで面積を求める方法として、ヘロンの公式があるよ。

まずは公式を紹介して、その後で余弦定理を使った導出を見てみよう!

ss って何ですか?

ss は三角形の周の長さの半分(半周長)だよ。

例えば3辺が 5,6,75, 6, 7 なら s=5+6+72=9s = \frac{5+6+7}{2} = 9 となるね。

次に、この公式がなぜ成り立つのか、余弦定理を使って導出してみましょう。

少し長い計算になるけど、一つずつ丁寧にやっていこう!

S=12absin⁡CS = \frac{1}{2}ab\sin C の両辺を2乗すると、

S2=14a2b2sin⁡2C=14a2b2(1−cos⁡2C)S^2 = \frac{1}{4}a^2b^2\sin^2 C = \frac{1}{4}a^2b^2(1 - \cos^2 C)

ここで cos⁡C=a2+b2−c22ab\cos C = \frac{a^2+b^2-c^2}{2ab} を代入すると、

4S2=a2b2−a2b2cos⁡2C4S^2 = a^2b^2 - a^2b^2\cos^2 C
=a2b2−(a2+b2−c22)2= a^2b^2 - \left(\frac{a^2+b^2-c^2}{2}\right)^2

これは X2−Y2=(X+Y)(X−Y)X^2 - Y^2 = (X+Y)(X-Y) の形なので、

=(ab+a2+b2−c22)(ab−a2+b2−c22)= \left(ab + \frac{a^2+b^2-c^2}{2}\right)\left(ab - \frac{a^2+b^2-c^2}{2}\right)
=2ab+a2+b2−c22⋅2ab−a2−b2+c22= \frac{2ab + a^2+b^2-c^2}{2} \cdot \frac{2ab - a^2-b^2+c^2}{2}
=(a+b)2−c22⋅c2−(a−b)22= \frac{(a+b)^2-c^2}{2} \cdot \frac{c^2-(a-b)^2}{2}

さらに、それぞれをもう一度因数分解すると、

=(a+b+c)(a+b−c)2⋅(c+a−b)(c−a+b)2= \frac{(a+b+c)(a+b-c)}{2} \cdot \frac{(c+a-b)(c-a+b)}{2}

s=a+b+c2s = \frac{a+b+c}{2} とおくと、

  • a+b+c=2sa+b+c = 2s
  • a+b−c=2(s−c)a+b-c = 2(s-c)
  • c+a−b=2(s−b)c+a-b = 2(s-b)
  • c−a+b=2(s−a)c-a+b = 2(s-a)

これらを代入すると、

4S2=2s⋅2(s−c)2⋅2(s−b)⋅2(s−a)2=4s(s−a)(s−b)(s−c)4S^2 = \frac{2s \cdot 2(s-c)}{2} \cdot \frac{2(s-b) \cdot 2(s-a)}{2} = 4s(s-a)(s-b)(s-c)

よって S2=s(s−a)(s−b)(s−c)S^2 = s(s-a)(s-b)(s-c) となり、S>0S > 0 より

S=s(s−a)(s−b)(s−c)\Large S = \sqrt{s(s-a)(s-b)(s-c)}

が導けました。

なるほど!余弦定理と因数分解を組み合わせて導けるんですね。

そうだね!導出は少し大変だけど、公式自体はシンプルだから使い方をしっかり押さえよう。

それでは問題を解いてみよう!

△ABC\triangle ABC の3辺の長さが a=5a=5, b=6b=6, c=7c=7 であるとき、面積 SS を求めよ。

3辺の長さだけが与えられているので、ヘロンの公式を使いましょう。

A B C c = 7 b = 6 a = 5

まず半周長 ss を求めます。

s=a+b+c2=5+6+72=9s = \frac{a+b+c}{2} = \frac{5+6+7}{2} = 9

次に s−as-a, s−bs-b, s−cs-c を計算します。

  • s−a=9−5=4s-a = 9-5 = 4
  • s−b=9−6=3s-b = 9-6 = 3
  • s−c=9−7=2s-c = 9-7 = 2

ヘロンの公式に代入しましょう。

S=s(s−a)(s−b)(s−c)S = \sqrt{s(s-a)(s-b)(s-c)}
=9⋅4⋅3⋅2= \sqrt{9 \cdot 4 \cdot 3 \cdot 2}
=216= \sqrt{216}
=36×6= \sqrt{36 \times 6}
=66‾= \underline{6\sqrt{6}}

ルートの中を計算したら、素因数分解して整理するのがポイントだよ。

216=23×33=63216 = 2^3 \times 3^3 = 6^3 なので 216=62×6=66\sqrt{216} = \sqrt{6^2 \times 6} = 6\sqrt{6} だね。

角度が分からなくても面積が求められるのは便利ですね!

そうだね!ちなみに、もし角度を使って求めたい場合は、余弦定理で角度を求めてから S=12absin⁡CS = \frac{1}{2}ab\sin C を使う方法もあるよ。

ヘロンの公式を使えば、その手間を省けるんだ。

このページのまとめ

ここではヘロンの公式 S=s(s−a)(s−b)(s−c)S = \sqrt{s(s-a)(s-b)(s-c)} について学習しました。

3辺の長さだけが分かっている三角形の面積を求めるときに非常に便利な公式です。

余弦定理から導出できることも押さえておくと、理解が深まりますよ!

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