数と式

対偶を利用した証明

対偶の真偽の一致

数と式の「対偶を利用した証明」を、答えを先に押さえてから理解できる形に整理したページです。「対偶の真偽の一致」でつまずきやすい点も含めて、学習の流れを短く確認できます。

数学Ⅰ 約12分 難易度 2

このページのまとめ

先に押さえておくこと

対偶を利用した証明の要点をまとめたページです。先に答えを確認してから、解き方とつまずきやすい点を順にたどれます。

答えの要点

対偶の真偽の一致の答えと条件を先に確認できます。

  • テーマ: 対偶の真偽の一致
  • ポイント: 数と式の基礎を短く確認しやすく、検索から入ってもそのまま理解まで進めやすい記事です。
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問題

(1)(1)\quad 命題「n2n^2 が偶数ならば nn は偶数である」の対偶を述べ、その対偶を証明することにより元の命題を証明せよ。

(2)(2)\quad 命題「n2n^233 の倍数ならば nn33 の倍数である」を対偶を用いて証明せよ。

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(1)(1)

対偶:「nn が奇数ならば n2n^2 は奇数である」

対偶を証明する。

nn が奇数のとき、n=2k+1n=2k+1kk は整数)と表せる。

n2=(2k+1)2=4k2+4k+1=2(2k2+2k)+1n^2=(2k+1)^2=4k^2+4k+1=2(2k^2+2k)+1

2k2+2k2k^2+2k は整数なので、n2n^2 は奇数である。

よって対偶が真であるから、元の命題も\underline{真}である。

(2)(2)

対偶「nn33 の倍数でないならば n2n^233 の倍数でない」を証明する。

nn33 の倍数でないとき、n=3k+1n=3k+1 または n=3k+2n=3k+2kk は整数)と表せる。

[i] n=3k+1n=3k+1 のとき

n2=9k2+6k+1=3(3k2+2k)+1n^2=9k^2+6k+1=3(3k^2+2k)+1

[ii] n=3k+2n=3k+2 のとき

n2=9k2+12k+4=3(3k2+4k+1)+1n^2=9k^2+12k+4=3(3k^2+4k+1)+1

いずれの場合も n2n^233 で割ると 11 余るので、n2n^233 の倍数でない。

よって対偶が真であるから、元の命題も\underline{真}である。

解説

対偶を利用した証明について解説します。

対偶って何に使うんですか?定義は分かるんですけど...

いい質問だね。対偶は「元の命題を直接証明しにくいとき」にとても役に立つんだ。まずは基本を確認しよう。

なぜわざわざ対偶を証明するんですか?元の命題を直接証明すればいいのでは?

n2n^2 が偶数ならば nn は偶数」を直接証明しようとすると、n2n^2 が偶数であるという条件から nn が偶数であることを導く必要があるけど、これは意外と難しいんだ。

対偶にすると「nn が奇数ならば n2n^2 は奇数」となって、仮定が具体的になるから証明しやすいんだよ。

(1)(1)\quad 命題「n2n^2 が偶数ならば nn は偶数である」の対偶を述べ、その対偶を証明することにより元の命題を証明せよ。

まず対偶を作ります。

元の命題は「ppn2n^2 が偶数 \Rightarrow qqnn が偶数」という形です。

対偶は qp\overline{q} \Rightarrow \overline{p} なので、

nn が偶数でない(=奇数) \Rightarrow n2n^2 が偶数でない(=奇数)」

つまり「nn が奇数ならば n2n^2 は奇数である」となります。

「偶数でない」は「奇数」と言い換えられるね。否定を分かりやすい表現に直すことがポイントだよ。

では、この対偶を証明しましょう。

nn が奇数のとき、整数 kk を用いて n=2k+1n=2k+1 と表せます。

n2=(2k+1)2n^2=(2k+1)^2
=4k2+4k+1=4k^2+4k+1
=2(2k2+2k)+1=2(2k^2+2k)+1

2k2+2k2k^2+2k は整数なので、n2n^22×(整数)+12 \times (\text{整数})+1 の形、つまり奇数です。

よって対偶が証明できたので、元の命題「n2n^2 が偶数ならば nn は偶数」も真です。

なるほど!対偶にすると「奇数を 2k+12k+1 と置く」という具体的な式で攻められるんですね。

その通り!対偶を使うと仮定の条件が扱いやすくなるのがメリットなんだ。

(2)(2)\quad 命題「n2n^233 の倍数ならば nn33 の倍数である」を対偶を用いて証明せよ。

対偶は「nn33 の倍数でないならば n2n^233 の倍数でない」です。

nn33 の倍数でないとき、nn33 で割った余りは 1122 なので、整数 kk を用いて次の 22 通りに場合分けします。

[i]  \textbf{[i]}\; n=3k+1n=3k+1 のとき

n2=(3k+1)2n^2=(3k+1)^2
=9k2+6k+1=9k^2+6k+1
=3(3k2+2k)+1=3(3k^2+2k)+1

3k2+2k3k^2+2k は整数なので、n2n^233 で割ると 11 余ります。よって n2n^233 の倍数ではありません。

[ii]  \textbf{[ii]}\; n=3k+2n=3k+2 のとき

n2=(3k+2)2n^2=(3k+2)^2
=9k2+12k+4=9k^2+12k+4
=3(3k2+4k+1)+1=3(3k^2+4k+1)+1

3k2+4k+13k^2+4k+1 は整数なので、n2n^233 で割ると 11 余ります。よって n2n^233 の倍数ではありません。

どちらの場合も 33 で割ると 11 余るんですね!

そうだね。[i][ii]いずれの場合も n2n^233 の倍数ではないことが示せたね。

[i][ii]より、nn33 の倍数でないならば n2n^233 の倍数でないことが証明できました。

対偶が真であるから、元の命題「n2n^233 の倍数ならば nn33 の倍数」も真です。

対偶を使う証明のパターンを整理しておこう。

このページのまとめ

ここでは、対偶を利用した証明について学習しました。

「元の命題と対偶の真偽は一致する」という性質を使えば、直接証明しにくい命題も対偶を経由して証明できます。

整数の問題では特によく使われるテクニックなので、しっかり練習してくださいね!

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