複素数平面

複素数の積・商の図形的意味

回転と拡大・縮小

複素数平面の「複素数の積・商の図形的意味」を、答えを先に押さえてから理解できる形に整理したページです。「回転と拡大・縮小」でつまずきやすい点も含めて、学習の流れを短く確認できます。

数学C 約10分 難易度 2 図つき

このページのまとめ

先に押さえておくこと

複素数の積・商の図形的意味の要点をまとめたページです。先に答えを確認してから、解き方とつまずきやすい点を順にたどれます。

答えの要点

図と式の対応や答えの条件を、先に短く確認できます。

  • テーマ: 回転と拡大・縮小
  • ポイント: 複素数平面の要点を、図と式を往復しながら確認しやすい記事です。
  • 次に読むなら: 関連ページ、またはアプリで類題演習

問題

z1=1+i,  z2=3+iz_1 = 1 + i,\; z_2 = \sqrt{3} + iとするとき、次の値を求め、複素平面上に図示せよ。

(1)z1z2(1)\quad z_1 z_2
(2)z1z2(2)\quad \frac{z_1}{z_2}

答えを見る

(1)  (1)\; z1z2=(31)+(3+1)iz_1 z_2 = \underline{(\sqrt{3} - 1) + (\sqrt{3} + 1)i}

z_1 z_2 z_1 z_2 -202 -22
z1=1.41(cos0.79+isin0.79)z_1= 1.41(\cos 0.79 + i\sin 0.79)
z2=2(cos0.52+isin0.52)z_2= 2(\cos 0.52 + i\sin 0.52)
z1z2=2.83(cos1.31+isin1.31)z_1 z_2= 2.83(\cos 1.31 + i\sin 1.31)

(2)  (2)\; z1z2=3+14+314i\frac{z_1}{z_2} = \underline{\frac{\sqrt{3}+1}{4} + \frac{\sqrt{3}-1}{4}i}

z_1 z_2 z_1/z_2 -3-2-10123 -3-2-1123
z1=1.41(cos0.79+isin0.79)z_1= 1.41(\cos 0.79 + i\sin 0.79)
z2=2(cos0.52+isin0.52)z_2= 2(\cos 0.52 + i\sin 0.52)
z1/z2=0.71(cos0.26+isin0.26)z_1/z_2= 0.71(\cos 0.26 + i\sin 0.26)

解説

複素数の積と商の図形的意味について解説します。

積をとると偏角が足されるんですね。つまり回転ということですか?

その通り!z2z_2をかけるということは、z2|z_2|倍に拡大してarg(z2)\arg(z_2)だけ回転することなんだ。

この考え方がとても大切だよ。

(1)z1z2(1)\quad z_1 z_2を求め、複素平面上に図示せよ。

まず、z1z_1z2z_2をそれぞれ極形式で表しましょう。

z1=1+i=2(cosπ4+isinπ4)z_1 = 1 + i = \sqrt{2}\left(\cos\frac{\pi}{4} + i\sin\frac{\pi}{4}\right)
z2=3+i=2(cosπ6+isinπ6)z_2 = \sqrt{3} + i = 2\left(\cos\frac{\pi}{6} + i\sin\frac{\pi}{6}\right)

極形式の積の公式より、

z1z2=22{cos(π4+π6)+isin(π4+π6)}z_1 z_2 = \sqrt{2} \cdot 2 \left\{ \cos\left(\frac{\pi}{4} + \frac{\pi}{6}\right) + i\sin\left(\frac{\pi}{4} + \frac{\pi}{6}\right) \right\}
=22(cos5π12+isin5π12)= 2\sqrt{2} \left( \cos\frac{5\pi}{12} + i\sin\frac{5\pi}{12} \right)

成分で直接計算すると、

z1z2=(1+i)(3+i)z_1 z_2 = (1+i)(\sqrt{3}+i)
=3+i+3i+i2= \sqrt{3} + i + \sqrt{3}i + i^2
=(31)+(3+1)i= (\sqrt{3} - 1) + (\sqrt{3} + 1)i

よってz1z2=(31)+(3+1)iz_1 z_2 = \underline{(\sqrt{3} - 1) + (\sqrt{3} + 1)i}です。

z_1 z_2 z_1 z_2 -202 -22
z1=1.41(cos0.79+isin0.79)z_1= 1.41(\cos 0.79 + i\sin 0.79)
z2=2(cos0.52+isin0.52)z_2= 2(\cos 0.52 + i\sin 0.52)
z1z2=2.83(cos1.31+isin1.31)z_1 z_2= 2.83(\cos 1.31 + i\sin 1.31)

グラフを見てみよう。z1z_1z2z_2をかけた結果は、

絶対値が2×2=22\sqrt{2} \times 2 = 2\sqrt{2}に拡大され、

偏角がπ4+π6=5π12\frac{\pi}{4} + \frac{\pi}{6} = \frac{5\pi}{12}になっているね。

(2)z1z2(2)\quad \frac{z_1}{z_2}を求め、複素平面上に図示せよ。

極形式の商の公式より、

z1z2=22{cos(π4π6)+isin(π4π6)}\frac{z_1}{z_2} = \frac{\sqrt{2}}{2} \left\{ \cos\left(\frac{\pi}{4} - \frac{\pi}{6}\right) + i\sin\left(\frac{\pi}{4} - \frac{\pi}{6}\right) \right\}
=22(cosπ12+isinπ12)= \frac{\sqrt{2}}{2} \left( \cos\frac{\pi}{12} + i\sin\frac{\pi}{12} \right)

成分で直接計算すると、分母を有理化して

z1z2=1+i3+i=(1+i)(3i)(3+i)(3i)\frac{z_1}{z_2} = \frac{1+i}{\sqrt{3}+i} = \frac{(1+i)(\sqrt{3}-i)}{(\sqrt{3}+i)(\sqrt{3}-i)}
=3i+3ii23+1= \frac{\sqrt{3} - i + \sqrt{3}i - i^2}{3 + 1}
=(3+1)+(31)i4= \frac{(\sqrt{3}+1) + (\sqrt{3}-1)i}{4}
=3+14+314i= \underline{\frac{\sqrt{3}+1}{4} + \frac{\sqrt{3}-1}{4}i}
z_1 z_2 z_1/z_2 -3-2-10123 -3-2-1123
z1=1.41(cos0.79+isin0.79)z_1= 1.41(\cos 0.79 + i\sin 0.79)
z2=2(cos0.52+isin0.52)z_2= 2(\cos 0.52 + i\sin 0.52)
z1/z2=0.71(cos0.26+isin0.26)z_1/z_2= 0.71(\cos 0.26 + i\sin 0.26)

商の場合は偏角が引かれるんですね。

そうだね。z2z_2で割るということは、1z2\frac{1}{|z_2|}倍に縮小してarg(z2)-\arg(z_2)だけ回転(逆回転)することだよ。

このページのまとめ

ここでは複素数の積と商の図形的意味について学習しました。

積は「絶対値の積 + 偏角の和」、商は「絶対値の商 + 偏角の差」です。

この性質は複素数平面の問題全体を通して非常に重要なので、しっかり理解しておきましょう!

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