このページのまとめ
先に押さえておくこと
標準正規分布と正規分布表の使い方の要点をまとめたページです。先に答えを確認してから、解き方とつまずきやすい点を順にたどれます。
答えの要点
図と式の対応や答えの条件を、先に短く確認できます。
- テーマ: 正規分布表を用いた確率計算
- ポイント: 統計的な推測の要点を、図と式を往復しながら確認しやすい記事です。
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問題
確率変数Zが標準正規分布N(0,1)に従うとき、正規分布表を用いて次の確率を求めよ。
(1)P(0.5≦Z≦1.8) (2)P(Z≦−1.2) (3)P(−1.5≦Z≦2.0) 解説
標準正規分布と正規分布表の使い方について解説します。
正規分布表の基本的な読み方は分かるんですが、P(0≦Z≦z)の形以外の確率はどうやって求めればいいんですか?
いい質問だね!正規分布表にはP(0≦Z≦z)しか載っていないけれど、標準正規分布の性質を使えばどんな形でも計算できるよ。
まずは使う性質を確認しよう。
対称性を使えば、負の値に関する確率も正の値に変換できるんだ。
具体的にはP(Z≦−a)=P(Z≧a)が成り立つよ。
また、この問題で使う正規分布表の値を確認しておきます。
z0.51.21.51.82.0P(0≦Z≦z)0.19150.38490.43320.46410.4772 これらをふまえ、問題を解いていきましょう。
(1)P(0.5≦Z≦1.8)を求めよ。
0から始まっていないので、正規分布表からそのまま読めないですよね。どうすれば...?
P(0≦Z≦1.8)からP(0≦Z≦0.5)を引けば、間の部分が求められるよ。
図を見ながら考えてみよう!
正規分布表から読み取ると、P(0≦Z≦1.8)=0.4641、P(0≦Z≦0.5)=0.1915です。
0から1.8までの面積から、0から0.5までの面積を引くイメージです。
P(0.5≦Z≦1.8) =P(0≦Z≦1.8)−P(0≦Z≦0.5) =0.4641−0.1915 =0.2726 このようにP(a≦Z≦b)(0<a<b)の形は、「大きい方から小さい方を引く」と覚えておこう!
(2)P(Z≦−1.2)を求めよ。
正規分布表にはzが正の値しか載っていないのに、−1.2ってどうするんですか?
ここで対称性を使うんだ!
標準正規分布はz=0を中心に左右対称だから、P(Z≦−1.2)=P(Z≧1.2)となるよ。
対称性より、左側の面積(Z≦−1.2)と右側の面積(Z≧1.2)は等しくなります。
P(Z≦−1.2) =P(Z≧1.2) (対称性)
=0.5−P(0≦Z≦1.2) =0.5−0.3849 =0.1151 なるほど!P(Z≦−a)=P(Z≧a)=0.5−P(0≦Z≦a)ですね!
完璧だね!このパターンは非常によく出るから、流れをしっかり覚えておこう。
(3)P(−1.5≦Z≦2.0)を求めよ。
今度は負の値から正の値までの範囲ですね。ちょっと複雑そうです...
z=0のところで2つに分けて考えよう。
左半分に対称性、右半分は正規分布表をそのまま使えるよ。
z=0で分割すると、
P(−1.5≦Z≦2.0)=P(−1.5≦Z≦0)+P(0≦Z≦2.0) ここで対称性よりP(−1.5≦Z≦0)=P(0≦Z≦1.5)なので、
P(−1.5≦Z≦2.0) =P(0≦Z≦1.5)+P(0≦Z≦2.0) =0.4332+0.4772 =0.9104 このように、0をまたぐ範囲は「0で分割して足す」のがポイントだよ。
このページのまとめ
ここでは正規分布表を使った確率計算の応用パターンについて学習しました。
正規分布表にはP(0≦Z≦z)の値しか載っていませんが、対称性と「0で分割する」テクニックを使えばどんな形の確率も計算できます。
区間推定や仮説検定でもこれらの計算は頻出なので、スラスラできるように練習しておきましょう!