統計的な推測

標準正規分布と正規分布表の使い方

正規分布表を用いた確率計算

統計的な推測の「標準正規分布と正規分布表の使い方」を、答えを先に押さえてから理解できる形に整理したページです。「正規分布表を用いた確率計算」でつまずきやすい点も含めて、学習の流れを短く確認できます。

数学B 約13分 難易度 2 図つき

このページのまとめ

先に押さえておくこと

標準正規分布と正規分布表の使い方の要点をまとめたページです。先に答えを確認してから、解き方とつまずきやすい点を順にたどれます。

答えの要点

図と式の対応や答えの条件を、先に短く確認できます。

  • テーマ: 正規分布表を用いた確率計算
  • ポイント: 統計的な推測の要点を、図と式を往復しながら確認しやすい記事です。
  • 次に読むなら: 関連ページ、またはアプリで類題演習

問題

確率変数ZZが標準正規分布N(0,1)N(0,\,1)に従うとき、正規分布表を用いて次の確率を求めよ。

(1)P(0.5Z1.8)(1)\quad P(0.5 \leqq Z \leqq 1.8)
(2)P(Z1.2)(2)\quad P(Z \leqq -1.2)
(3)P(1.5Z2.0)(3)\quad P(-1.5 \leqq Z \leqq 2.0)

答えを見る

(1)  P(0.5Z1.8)=0.2726(1)\; P(0.5 \leqq Z \leqq 1.8) = \underline{0.2726}
(2)  P(Z1.2)=0.1151(2)\; P(Z \leqq -1.2) = \underline{0.1151}
(3)  P(1.5Z2.0)=0.9104(3)\; P(-1.5 \leqq Z \leqq 2.0) = \underline{0.9104}

解説

標準正規分布と正規分布表の使い方について解説します。

正規分布表の基本的な読み方は分かるんですが、P(0Zz)P(0 \leqq Z \leqq z)の形以外の確率はどうやって求めればいいんですか?

いい質問だね!正規分布表にはP(0Zz)P(0 \leqq Z \leqq z)しか載っていないけれど、標準正規分布の性質を使えばどんな形でも計算できるよ。

まずは使う性質を確認しよう。

-4 -2 0 2 4

対称性を使えば、負の値に関する確率も正の値に変換できるんだ。

具体的にはP(Za)=P(Za)P(Z \leqq -a) = P(Z \geqq a)が成り立つよ。

また、この問題で使う正規分布表の値を確認しておきます。

zP(0Zz)0.50.19151.20.38491.50.43321.80.46412.00.4772\Large \begin{array}{|c|c|}\hline z & P(0 \leqq Z \leqq z) \\ \hline 0.5 & 0.1915 \\ \hline 1.2 & 0.3849 \\ \hline 1.5 & 0.4332 \\ \hline 1.8 & 0.4641 \\ \hline 2.0 & 0.4772 \\ \hline \end{array}

これらをふまえ、問題を解いていきましょう。

(1)P(0.5Z1.8)(1)\quad P(0.5 \leqq Z \leqq 1.8)を求めよ。

00から始まっていないので、正規分布表からそのまま読めないですよね。どうすれば...?

P(0Z1.8)P(0 \leqq Z \leqq 1.8)からP(0Z0.5)P(0 \leqq Z \leqq 0.5)を引けば、間の部分が求められるよ。

図を見ながら考えてみよう!

正規分布表から読み取ると、P(0Z1.8)=0.4641P(0 \leqq Z \leqq 1.8) = 0.4641P(0Z0.5)=0.1915P(0 \leqq Z \leqq 0.5) = 0.1915です。

-4 -2 0 2 4

00から1.81.8までの面積から、00から0.50.5までの面積を引くイメージです。

P(0.5Z1.8)P(0.5 \leqq Z \leqq 1.8)
=P(0Z1.8)P(0Z0.5)= P(0 \leqq Z \leqq 1.8) - P(0 \leqq Z \leqq 0.5)
=0.46410.1915= 0.4641 - 0.1915
=0.2726= \underline{0.2726}

このようにP(aZb)P(a \leqq Z \leqq b)0<a<b0 < a < b)の形は、「大きい方から小さい方を引く」と覚えておこう!

(2)P(Z1.2)(2)\quad P(Z \leqq -1.2)を求めよ。

正規分布表にはzzが正の値しか載っていないのに、1.2-1.2ってどうするんですか?

ここで対称性を使うんだ!

標準正規分布はz=0z = 0を中心に左右対称だから、P(Z1.2)=P(Z1.2)P(Z \leqq -1.2) = P(Z \geqq 1.2)となるよ。

-4 -2 0 2 4

対称性より、左側の面積(Z1.2Z \leqq -1.2)と右側の面積(Z1.2Z \geqq 1.2)は等しくなります。

P(Z1.2)P(Z \leqq -1.2)

=P(Z1.2)= P(Z \geqq 1.2) (対称性)

=0.5P(0Z1.2)= 0.5 - P(0 \leqq Z \leqq 1.2)
=0.50.3849= 0.5 - 0.3849
=0.1151= \underline{0.1151}

なるほど!P(Za)=P(Za)=0.5P(0Za)P(Z \leqq -a) = P(Z \geqq a) = 0.5 - P(0 \leqq Z \leqq a)ですね!

完璧だね!このパターンは非常によく出るから、流れをしっかり覚えておこう。

(3)P(1.5Z2.0)(3)\quad P(-1.5 \leqq Z \leqq 2.0)を求めよ。

今度は負の値から正の値までの範囲ですね。ちょっと複雑そうです...

z=0z = 0のところで22つに分けて考えよう。

左半分に対称性、右半分は正規分布表をそのまま使えるよ。

-4 -2 0 2 4

z=0z = 0で分割すると、

P(1.5Z2.0)=P(1.5Z0)+P(0Z2.0)P(-1.5 \leqq Z \leqq 2.0) = P(-1.5 \leqq Z \leqq 0) + P(0 \leqq Z \leqq 2.0)

ここで対称性よりP(1.5Z0)=P(0Z1.5)P(-1.5 \leqq Z \leqq 0) = P(0 \leqq Z \leqq 1.5)なので、

P(1.5Z2.0)P(-1.5 \leqq Z \leqq 2.0)
=P(0Z1.5)+P(0Z2.0)= P(0 \leqq Z \leqq 1.5) + P(0 \leqq Z \leqq 2.0)
=0.4332+0.4772= 0.4332 + 0.4772
=0.9104= \underline{0.9104}

このように、00をまたぐ範囲は「00で分割して足す」のがポイントだよ。

パターンが整理できました!

このページのまとめ

ここでは正規分布表を使った確率計算の応用パターンについて学習しました。

正規分布表にはP(0Zz)P(0 \leqq Z \leqq z)の値しか載っていませんが、対称性と「00で分割する」テクニックを使えばどんな形の確率も計算できます。

区間推定や仮説検定でもこれらの計算は頻出なので、スラスラできるように練習しておきましょう!

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