このページのまとめ
先に押さえておくこと
確率変数の期待値・分散の要点をまとめたページです。先に答えを確認してから、解き方とつまずきやすい点を順にたどれます。
答えの要点
$E(X)$, $V(X)$, $\sigma(X)$の答えと条件を先に確認できます。
- テーマ: E(X), V(X), σ(X)
- ポイント: 統計的な推測の基礎を短く確認しやすく、検索から入ってもそのまま理解まで進めやすい記事です。
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問題
さいころを1回投げるとき、出た目の数をXとする。
(1)Xの期待値E(X)を求めよ。
(2)Xの分散V(X)と標準偏差σ(X)を求めよ。
(3)Y=2X+3のとき、E(Y)とV(Y)を求めよ。
解説
確率変数の期待値と分散について解説します。
前回は「確率変数と確率分布」について学習しました。
今回は、確率分布の「中心」や「ばらつき」を表す指標である期待値と分散を学んでいきましょう。
期待値って、データ分析で習った「平均」と似たようなものですか?
その通り!期待値は確率分布における「平均」を表すんだ。
分散も同じように、ばらつきを表す指標だよ。
そうだね。期待値は「長い目で見たときの平均的な値」と考えることができるよ。
さいころを1回投げるとき、出た目の数をXとする。
(1)Xの期待値E(X)を求めよ。
さいころの目の確率分布表は次の通りです。
XP161261361461561661 期待値の公式に当てはめると、
E(X)=1⋅61+2⋅61+3⋅61+4⋅61+5⋅61+6⋅61 =61+2+3+4+5+6 =621=27 3.5ですね。さいころの目の真ん中あたりになりました!
そうだね。さいころを何回も投げ続けると、出た目の平均は3.5に近づいていくんだ。
次に、分散と標準偏差について見ていきましょう。
分散の計算式が2つありますね。どちらを使えばいいですか?
実際の計算では、V(X)=E(X2)−{E(X)}2を使うことが多いよ。
この式は「X2の期待値」から「Xの期待値の2乗」を引くという意味だね。
(2)Xの分散V(X)と標準偏差σ(X)を求めよ。
まず、E(X2)を求めます。
E(X2)=12⋅61+22⋅61+32⋅61+42⋅61+52⋅61+62⋅61 =61+4+9+16+25+36 (1)よりE(X)=27なので、
V(X)=E(X2)−{E(X)}2 =691−(27)2 =691−449 =12182−12147 =1235 標準偏差は分散の正の平方根なので、
σ(X)=V(X)=1235 =1235=2335 =2⋅335⋅3=6105 標準偏差は約1.7くらいですね。これはどう解釈すればいいですか?
標準偏差は「平均からの典型的なずれ」を表しているんだ。
さいころの場合、出た目は平均3.5から約1.7くらい離れていることが多い、ということだね。
次に、確率変数の線形変換について学びましょう。
期待値はaもbもそのままかかるけど、分散にはbが関係ないんですね!
いいところに気づいたね!分散は「ばらつき」を表すから、全体をbだけ平行移動しても変わらないんだ。
一方、a倍すると広がりもa2倍になるよ。
(3)Y=2X+3のとき、E(Y)とV(Y)を求めよ。
公式を使って計算しましょう。
E(Y)=E(2X+3) =2E(X)+3 =2⋅27+3 =7+3=10 V(Y)=V(2X+3) =22⋅V(X) =4⋅1235 =335 そうだね。Yの確率分布表を作り直して計算することもできるけど、公式を使った方がずっと楽だよ。
このページのまとめ
ここでは確率変数の期待値と分散について学習しました。
期待値E(X)は確率分布の「中心」、分散V(X)は「ばらつき」を表す重要な指標です。
特にE(aX+b)=aE(X)+b、V(aX+b)=a2V(X)の公式は頻出なので、しっかり覚えてくださいね!