図形の性質

三角形の垂心

各頂点からの垂線の交点

図形の性質の「三角形の垂心」を、答えを先に押さえてから理解できる形に整理したページです。「各頂点からの垂線の交点」でつまずきやすい点も含めて、学習の流れを短く確認できます。

数学A 約15分 難易度 2 図つき

このページのまとめ

先に押さえておくこと

三角形の垂心の要点をまとめたページです。先に答えを確認してから、解き方とつまずきやすい点を順にたどれます。

答えの要点

図と式の対応や答えの条件を、先に短く確認できます。

  • テーマ: 各頂点からの垂線の交点
  • ポイント: 図形の性質の要点を、図と式を往復しながら確認しやすい記事です。
  • 次に読むなら: 関連ページ、またはアプリで類題演習

問題

三角形の各頂点から対辺に下ろした垂線は1点で交わる。この交点を三角形の垂心\textcolor{red}{\text{垂心}}という。次の三角形の垂心の座標を求めよ。

(1)(1)\quad A(0,6)\mathrm{A}(0, 6)B(0,0)\mathrm{B}(0, 0)C(8,0)\mathrm{C}(8, 0)

(2)(2)\quad A(1,5)\mathrm{A}(1, 5)B(1,1)\mathrm{B}(-1, 1)C(5,1)\mathrm{C}(5, 1)

答えを見る

(1)  (1)\; 垂心の座標は(0,0)\underline{(0,\, 0)}(頂点B\mathrm{B}と一致)

(2)  (2)\; 垂心の座標は(1,3)\underline{(1,\, 3)}

解説

三角形の垂心について解説します。

垂心ってなんですか?

垂心とは、三角形の各頂点から対辺(またはその延長)に下ろした垂線の交点\textcolor{red}{\text{垂線の交点}}のことだよ。

三角形の五心(外心・内心・重心・垂心・傍心)の1つだね。

A B C H

上の図のように、各頂点から対辺に垂線を下ろすと、3本の垂線は必ず1点H\mathrm{H}で交わります。この点H\mathrm{H}が垂心です。

直角三角形のとき垂心が直角の頂点になるのはどうしてですか?

直角の頂点をB\mathrm{B}とすると、BABC\mathrm{BA} \perp \mathrm{BC}だよね。

つまり辺BA\mathrm{BA}B\mathrm{B}から辺BC\mathrm{BC}に下ろした垂線であり、辺BC\mathrm{BC}B\mathrm{B}から辺BA\mathrm{BA}に下ろした垂線になるんだ。

だから垂線が全てB\mathrm{B}を通るので、垂心はB\mathrm{B}そのものになるよ!

それでは問題を解いていきましょう。

(1)(1)\quad A(0,6)\mathrm{A}(0, 6)B(0,0)\mathrm{B}(0, 0)C(8,0)\mathrm{C}(8, 0)のとき、垂心を求めよ。

まず、この三角形がどんな形をしているか確認します。

A(0, 6) B(0, 0) C(8, 0)

A\mathrm{A}B\mathrm{B}はともにxx座標が00なので辺AB\mathrm{AB}yy軸上にあるね。

またB\mathrm{B}C\mathrm{C}はともにyy座標が00なので辺BC\mathrm{BC}xx軸上にある。

つまりABBC\mathrm{AB} \perp \mathrm{BC}だから、頂点B\mathrm{B}で直角になっているよ!

AB\mathrm{AB}yy軸(x=0x=0)上にあり、辺BC\mathrm{BC}xx軸(y=0y=0)上にあるので、B=90°\angle \mathrm{B} = 90°の直角三角形です。

先ほど確認した性質より、直角三角形の垂心は直角の頂点と一致するので、

垂心H\mathrm{H}の座標は(0,0)\underline{(0,\, 0)}(頂点B\mathrm{B}と一致)です。

直角三角形だと分かれば計算しなくても求められるんですね!

その通り!でも念のため、垂線を使って確認してみよう。

【確認】B\mathrm{B}から辺AC\mathrm{AC}に下ろした垂線を求めてみます。

AC\mathrm{AC}の傾きは0680=34\dfrac{0-6}{8-0} = -\dfrac{3}{4}なので、これに垂直な直線の傾きは43\dfrac{4}{3}です。

B(0,0)\mathrm{B}(0, 0)を通る傾き43\dfrac{4}{3}の直線はy=43xy = \dfrac{4}{3}xです。

一方、C\mathrm{C}から辺AB\mathrm{AB}に下ろした垂線は、AB\mathrm{AB}x=0x=0yy軸)なので、C\mathrm{C}を通りxx軸に平行な直線y=0y = 0です。

これら2本の交点:y=43xy = \dfrac{4}{3}xy=0y = 0を連立するとx=0,y=0x = 0, \, y = 0

確かに垂心は(0,0)(0, 0)、つまり頂点B\mathrm{B}と一致することが確認できました。

(2)(2)\quad A(1,5)\mathrm{A}(1, 5)B(1,1)\mathrm{B}(-1, 1)C(5,1)\mathrm{C}(5, 1)のとき、垂心を求めよ。

今度は一般的な(直角でない)三角形だよ。垂線を2本求めてその交点を出そう!

A(1, 5) B(-1, 1) C(5, 1) H(?) ?

垂心を求めるには、2本の垂線の方程式を求めてその交点を計算します。

垂線(1): B\mathrm{B}から辺AC\mathrm{AC}に下ろした垂線

AC\mathrm{AC}の傾きは

1551=44=1\dfrac{1-5}{5-1} = \dfrac{-4}{4} = -1

垂直な直線の傾きは11(傾きの積が1-1になる)なので、B(1,1)\mathrm{B}(-1, 1)を通る直線は

y1=1(x(1))y - 1 = 1 \cdot (x - (-1))
y=x+2(1)y = x + 2 \quad \cdots (1)

垂線(2): C\mathrm{C}から辺AB\mathrm{AB}に下ろした垂線

AB\mathrm{AB}の傾きは

511(1)=42=2\dfrac{5-1}{1-(-1)} = \dfrac{4}{2} = 2

垂直な直線の傾きは12-\dfrac{1}{2}なので、C(5,1)\mathrm{C}(5, 1)を通る直線は

y1=12(x5)y - 1 = -\dfrac{1}{2}(x - 5)
y=12x+72(2)y = -\dfrac{1}{2}x + \dfrac{7}{2} \quad \cdots (2)

交点の計算

①と②を連立します。

x+2=12x+72x + 2 = -\dfrac{1}{2}x + \dfrac{7}{2}
32x=32\dfrac{3}{2}x = \dfrac{3}{2}
x=1x = 1

①に代入してy=1+2=3y = 1 + 2 = 3

よって、垂心H\mathrm{H}の座標は(1,3)\underline{(1,\, 3)}です。

A(1, 5) B(-1, 1) C(5, 1) H(1, 3)

検算として、3本目の垂線(A\mathrm{A}から辺BC\mathrm{BC}への垂線)もH\mathrm{H}を通るか確認してみよう!

BC\mathrm{BC}の傾きは115(1)=0\dfrac{1-1}{5-(-1)} = 0なので、辺BC\mathrm{BC}は水平(y=1y = 1)です。

したがって、A\mathrm{A}からBC\mathrm{BC}への垂線はA(1,5)\mathrm{A}(1, 5)を通る鉛直線x=1x = 1です。

H(1,3)\mathrm{H}(1, 3)xx座標は11なので、確かに垂線x=1x = 1上にあります。

3本目の垂線もちゃんとH\mathrm{H}を通りますね!検算になっていて安心です。

垂心の問題では、2本の垂線の交点を出した後に3本目で検算するクセをつけると、計算ミスを防げるよ!

このページのまとめ

ここでは三角形の垂心について学習しました。

垂心は各頂点から対辺に下ろした垂線の交点\textcolor{red}{\text{各頂点から対辺に下ろした垂線の交点}}です。

直角三角形の場合は垂心が直角の頂点と一致するという性質を覚えておくと、素早く答えを出せます。

一般の三角形では、2本の垂線の方程式を求めて連立すれば垂心が求められます。3本目の垂線で検算することも忘れずに!

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