図形の性質

オイラーの多面体定理

正多面体と $V-E+F=2$

図形の性質の「オイラーの多面体定理」を、答えを先に押さえてから理解できる形に整理したページです。「正多面体と $V-E+F=2$」でつまずきやすい点も含めて、学習の流れを短く確認できます。

数学A 約16分 難易度 1

このページのまとめ

先に押さえておくこと

オイラーの多面体定理の要点をまとめたページです。先に答えを確認してから、解き方とつまずきやすい点を順にたどれます。

答えの要点

正多面体と $V-E+F=2$の答えと条件を先に確認できます。

  • テーマ: 正多面体と VE+F=2V-E+F=2
  • ポイント: 図形の性質の基礎を短く確認しやすく、検索から入ってもそのまま理解まで進めやすい記事です。
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問題

オイラーの多面体定理に関して、次の問いに答えよ。

(1)(1)\quad ある凸多面体の頂点の数が88、面の数が66であるとき、辺の数を求めよ。

(2)(2)\quad 正二十面体の頂点の数が1212、辺の数が3030、面の数が2020であることを用いて、オイラーの多面体定理が成り立つことを確認せよ。

(3)(3)\quad 正多面体が55種類しかないことを、オイラーの多面体定理を用いて説明せよ。

答えを見る

(1)  (1)\; E=12E=\underline{12}

(2)  (2)\; VE+F=1230+20=2V-E+F=12-30+20=\underline{2} (成り立つ)

(3)  (3)\; 正多面体の各面が正pp角形で、各頂点にqq個の面が集まるとすると、1p+1q>12\frac{1}{p}+\frac{1}{q}>\frac{1}{2}を満たす(p,q)(p,q)の組は(3,3)(3,3), (3,4)(3,4), (3,5)(3,5), (4,3)(4,3), (5,3)(5,3)5\underline{5}通りに限られる。

解説

空間図形に関する重要な定理である「オイラーの多面体定理」について解説します。

オイラーの多面体定理ってなんですか?

凸多面体の頂点・辺・面の数の間に成り立つ美しい関係式だよ。

まずは定理を確認しよう。

どんな凸多面体でも成り立つんですか?

そうだよ。立方体でも正四面体でも、穴の開いていない凸多面体なら必ず成り立つんだ。

具体的に確認してみよう!

正多面体は全部で55種類あります。それぞれの頂点・辺・面の数を表にまとめましょう。

正多面体V(頂点)E(辺)F(面)VE+F正四面体4642正六面体81262正八面体61282正十二面体2030122正二十面体1230202\large \begin{array}{|c|c|c|c|c|}\hline \text{正多面体} & V\text{(頂点)} & E\text{(辺)} & F\text{(面)} & V-E+F \\ \hline \text{正四面体} & 4 & 6 & 4 & 2 \\ \hline \text{正六面体} & 8 & 12 & 6 & 2 \\ \hline \text{正八面体} & 6 & 12 & 8 & 2 \\ \hline \text{正十二面体} & 20 & 30 & 12 & 2 \\ \hline \text{正二十面体} & 12 & 30 & 20 & 2 \\ \hline \end{array}

本当にどれもVE+F=2V-E+F=2になっていますね!

そうだね。正多面体に限らず、全ての凸多面体でこの関係が成り立つよ。

それでは例題を解いていこう!

(1)(1)\quad ある凸多面体の頂点の数が88、面の数が66であるとき、辺の数を求めよ。

オイラーの多面体定理に当てはめてみよう。

V=8V=8F=6F=6をオイラーの多面体定理 VE+F=2V-E+F=2 に代入すると、

8E+6=28-E+6=2
14E=214-E=2
E=12E=\underline{12}

これは立方体(正六面体)のことですね!

その通り!頂点88、面66は立方体の特徴だね。

(2)(2)\quad 正二十面体の頂点の数が1212、辺の数が3030、面の数が2020であることを用いて、オイラーの多面体定理が成り立つことを確認せよ。

V=12V=12E=30E=30F=20F=20VE+FV-E+Fに代入すると、

VE+F=1230+20=2V-E+F=12-30+20=\underline{2}

よってオイラーの多面体定理が成り立つことが確認できました。

ちなみに正二十面体は2020個の正三角形でできているよ。各頂点に55個の正三角形が集まっているんだ。

(3)(3)\quad 正多面体が55種類しかないことを、オイラーの多面体定理を用いて説明せよ。

正多面体が55種類だけというのは、どうやって示すんですか?

正多面体の条件を整理して、オイラーの多面体定理と組み合わせるよ。

まず、正多面体とは何かを確認しよう。

各面が正pp角形(p3p \geqq 3)で、各頂点にqq個(q3q \geqq 3)の面が集まるとします。

このとき、頂点・辺・面の数の間に以下の関係が成り立ちます。

  • 面の数をFFとすると、辺の総数はE=pF2\displaystyle E=\frac{pF}{2}(各面にpp本の辺があり、各辺は22つの面で共有)
  • 頂点の総数はV=pFq\displaystyle V=\frac{pF}{q}(各面にpp個の頂点があり、各頂点はqq個の面で共有)

これをオイラーの多面体定理 VE+F=2V-E+F=2 に代入すると、

pFqpF2+F=2\displaystyle \frac{pF}{q}-\frac{pF}{2}+F=2

両辺をFFで割って(F>0F>0)整理すると、

pqp2+1=2F\displaystyle \frac{p}{q}-\frac{p}{2}+1=\frac{2}{F}

F>0F>0より右辺2F>0\displaystyle\frac{2}{F}>0なので、

pqp2+1>0\displaystyle \frac{p}{q}-\frac{p}{2}+1>0

両辺をppで割り、整理すると

1q12+1p>0\displaystyle \frac{1}{q}-\frac{1}{2}+\frac{1}{p}>0

よって、

1p+1q>12\displaystyle \frac{1}{p}+\frac{1}{q}>\frac{1}{2}

ここがポイントだよ。p3p \geqq 3q3q \geqq 3のもとで1p+1q>12\displaystyle\frac{1}{p}+\frac{1}{q}>\frac{1}{2}を満たす組を全て探せばいいんだ。

p3p \geqq 3q3q \geqq 3の条件のもとで、1p+1q>12\displaystyle\frac{1}{p}+\frac{1}{q}>\frac{1}{2}を満たす(p,q)(p,q)を調べましょう。

p6p \geqq 6のとき、1p16\displaystyle\frac{1}{p} \leqq \frac{1}{6}なので1p+1q16+13=12\displaystyle\frac{1}{p}+\frac{1}{q} \leqq \frac{1}{6}+\frac{1}{3}=\frac{1}{2}となり条件を満たしません。

同様にq6q \geqq 6のときも不適です。

よって3p53 \leqq p \leqq 53q53 \leqq q \leqq 5の範囲で調べればよく、条件を満たす組は次の55つです。

(p,q)1p+1q正多面体(3,3)23正四面体(3,4)712正八面体(3,5)815正二十面体(4,3)712正六面体(5,3)815正十二面体\large \begin{array}{|c|c|c|}\hline (p, q) & \frac{1}{p}+\frac{1}{q} & \text{正多面体} \\ \hline (3, 3) & \frac{2}{3} & \text{正四面体} \\ \hline (3, 4) & \frac{7}{12} & \text{正八面体} \\ \hline (3, 5) & \frac{8}{15} & \text{正二十面体} \\ \hline (4, 3) & \frac{7}{12} & \text{正六面体} \\ \hline (5, 3) & \frac{8}{15} & \text{正十二面体} \\ \hline \end{array}

なるほど!条件を満たす組が55つしかないから、正多面体は55種類しかないんですね!

その通り!(p,q)=(3,3)(p,q)=(3,3)は正三角形が各頂点に33つ集まる正四面体、(4,3)(4,3)は正方形が33つ集まる正六面体(立方体)という具合だね。

ちなみに(p,q)=(6,3)(p,q)=(6,3)のとき16+13=12\frac{1}{6}+\frac{1}{3}=\frac{1}{2}でちょうど等号が成り立つけど、これは正六角形33枚の内角の和が120°×3=360°120° \times 3 = 360°になって平面になってしまうんだ。だから立体にならないよ。

このページのまとめ

ここではオイラーの多面体定理 VE+F=2V-E+F=2 と、正多面体が55種類しかないことを学習しました。

オイラーの多面体定理は凸多面体の頂点・辺・面の数の間に成り立つ基本的な関係式で、空間図形の問題で幅広く使えます。

正多面体の種類と各面体の頂点・辺・面の数もしっかり覚えておきましょう!

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