極限

無限級数の収束・発散

部分和と収束条件

極限の「無限級数の収束・発散」を、答えを先に押さえてから理解できる形に整理したページです。「部分和と収束条件」でつまずきやすい点も含めて、学習の流れを短く確認できます。

数学Ⅲ 約11分 難易度 2

このページのまとめ

先に押さえておくこと

無限級数の収束・発散の要点をまとめたページです。先に答えを確認してから、解き方とつまずきやすい点を順にたどれます。

答えの要点

部分和と収束条件の答えと条件を先に確認できます。

  • テーマ: 部分和と収束条件
  • ポイント: 極限の基礎を短く確認しやすく、検索から入ってもそのまま理解まで進めやすい記事です。
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問題

次の無限級数について、収束するか発散するかを調べよ。収束する場合はその和を求めよ。

(1)n=11n(n+1)(1)\quad \displaystyle\sum_{n=1}^{\infty} \frac{1}{n(n+1)}
(2)n=11n(2)\quad \displaystyle\sum_{n=1}^{\infty} \frac{1}{n}

答えを見る

(1)  (1)\; 収束する。和は 1\underline{1}

(2)  (2)\; 部分和を次のように評価する。

S=1+12+(13+14)+(15+16+17+18)+S = 1 + \frac{1}{2} + \left(\frac{1}{3} + \frac{1}{4}\right) + \left(\frac{1}{5} + \frac{1}{6} + \frac{1}{7} + \frac{1}{8}\right) + \cdots
>1+12+12+12+> 1 + \frac{1}{2} + \frac{1}{2} + \frac{1}{2} + \cdots

各グループは 12\frac{1}{2} 以上であり、グループは無限に続くから SnS_n \to \infty

よって 発散\underline{発散}

解説

無限級数の収束・発散について解説します。

必要条件だけど十分条件ではない、というのはどういう意味ですか?

limnan=0\lim_{n \to \infty} a_n = 0 でも発散することがあるんだ。

例えば (2)(2)1n\sum \frac{1}{n} がその例だよ。

それでは各問題を見ていきましょう。

(1)n=11n(n+1)(1)\quad \displaystyle\sum_{n=1}^{\infty} \frac{1}{n(n+1)}

まず、一般項 an=1n(n+1)a_n = \frac{1}{n(n+1)} を部分分数分解します。

1n(n+1)=1n1n+1\frac{1}{n(n+1)} = \frac{1}{n} - \frac{1}{n+1}

部分和 SnS_n を計算すると:

Sn=k=1n1k(k+1)S_n = \displaystyle\sum_{k=1}^{n} \frac{1}{k(k+1)}
=k=1n(1k1k+1)= \displaystyle\sum_{k=1}^{n} \left(\frac{1}{k} - \frac{1}{k+1}\right)
=(1112)+(1213)+(1314)++(1n1n+1)= \left(\frac{1}{1} - \frac{1}{2}\right) + \left(\frac{1}{2} - \frac{1}{3}\right) + \left(\frac{1}{3} - \frac{1}{4}\right) + \cdots + \left(\frac{1}{n} - \frac{1}{n+1}\right)
=11n+1= 1 - \frac{1}{n+1}

これは階差型の級数で、途中の項が打ち消し合うんだよ。

nn \to \infty とすると:

limnSn=limn(11n+1)=10=1\lim_{n \to \infty} S_n = \lim_{n \to \infty} \left(1 - \frac{1}{n+1}\right) = 1 - 0 = 1

よって、この級数は収束し、その和は 1\underline{1} です。

(2)n=11n(2)\quad \displaystyle\sum_{n=1}^{\infty} \frac{1}{n}

この級数は調和級数と呼ばれます。

一般項について:limn1n=0\lim_{n \to \infty} \frac{1}{n} = 0 なので、収束の必要条件は満たしています。

じゃあ収束するんですか?

実は発散するんだ。必要条件を満たしても収束するとは限らないという例だね。

部分和を次のようにグループ分けして評価します。

S=1+12+(13+14)+(15+16+17+18)+S = 1 + \frac{1}{2} + \left(\frac{1}{3} + \frac{1}{4}\right) + \left(\frac{1}{5} + \frac{1}{6} + \frac{1}{7} + \frac{1}{8}\right) + \cdots

各グループの項数は 1,1,2,4,8,1, 1, 2, 4, 8, \ldots で、各グループの最小の項で評価すると:

13+14>14+14=12\frac{1}{3} + \frac{1}{4} > \frac{1}{4} + \frac{1}{4} = \frac{1}{2}
15+16+17+18>18×4=12\frac{1}{5} + \frac{1}{6} + \frac{1}{7} + \frac{1}{8} > \frac{1}{8} \times 4 = \frac{1}{2}

どのグループも 12\frac{1}{2} 以上になるんだ。

グループは無限に続くから、12\frac{1}{2} を無限回足すことになって、SnS_n \to \infty になるよ。

よって、この級数は 発散\underline{発散} します。

limnan=0\lim_{n \to \infty} a_n = 0 は収束の必要条件だけど十分条件ではないんだ。

調和級数がその代表例だよ。

このページのまとめ

ここでは無限級数の収束・発散について学習しました。

収束するかどうかは部分和 SnS_n の極限を調べます。

収束の必要条件は limnan=0\lim_{n \to \infty} a_n = 0 ですが、これだけでは収束するとは言えません。

部分分数分解や階差型の処理など、様々な技法を身につけていきましょう!

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