このページのまとめ
先に押さえておくこと
定積分と不等式の要点をまとめたページです。先に答えを確認してから、解き方とつまずきやすい点を順にたどれます。
答えの要点
図と式の対応や答えの条件を、先に短く確認できます。
- テーマ: 積分を利用した不等式の証明
- ポイント: 積分法の要点を、図と式を往復しながら確認しやすい記事です。
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問題
0≦x≦2π のとき、次の不等式を証明せよ。
π2≦xsinx≦1 解説
定積分と不等式の証明問題について解説します。
この問題は、微分を用いた関数の増減調査と、sinx と x の大小関係を扱う典型的な不等式証明です。
0≦x≦2π のとき、π2≦xsinx≦1 を証明せよ。
この不等式は2つの部分に分けて証明するよ。まず右側の xsinx≦1 から見ていこう。
【右側の不等式: xsinx≦1】
xsinx≦1 は、sinx≦x と同値です(x>0 より)。
f(x)=x−sinx とおいて、f(x)≧0 を示します。
f′(x)=1−cosx≧0(0≦x≦2π) よって f(x) は単調増加です。
f(0)=0 より、x>0 のとき f(x)>0 すなわち x>sinx
したがって xsinx<1 が成り立ちます(x=0 では極限で 1)。
同じように、g(x)=sinx−π2x とおいて調べるんだ。
こちらは g′′(x) まで調べて、g(x) の増減を正確に把握するのがポイントだよ。
【左側の不等式: xsinx≧π2】
g(x)=sinx−π2x とおくと、
g(2π)=1−π2⋅2π=1−1=0 g′(x)=cosx−π2, g′′(x)=−sinx を調べます。
0<x<2π で g′′(x)=−sinx<0 なので、g′(x) は単調減少です。
g′(0)=1−π2>0, g′(2π)=0−π2<0 より、g′(x)=0 の解が 0<x<2π にただ1つ存在します。
したがって g(x) は最初増加してから減少する山型の関数です。
g(0)=0, g(2π)=0 と合わせて、0≦x≦2π 全体で g(x)≧0 が成り立ちます。
よって sinx≧π2x すなわち xsinx≧π2 が示されました。
上のグラフは y=sinx を示しています。
この曲線は、直線 y=x より下側、直線 y=π2x より上側に位置していることがわかります。
つまり、0≦x≦2π において π2x≦sinx≦x が成り立ち、両辺を x で割ると π2≦xsinx≦1 が得られます。
このページのまとめ
ここでは定積分と不等式について学習しました。
微分を用いた増減調査と、両端での値の確認が重要なポイントです。
このタイプの証明問題は頻出なので、しっかり練習してくださいね!