積分法

分数関数の積分

部分分数分解を用いた積分

積分法の「分数関数の積分」を、答えを先に押さえてから理解できる形に整理したページです。「部分分数分解を用いた積分」でつまずきやすい点も含めて、学習の流れを短く確認できます。

数学Ⅲ 約11分 難易度 2

このページのまとめ

先に押さえておくこと

分数関数の積分の要点をまとめたページです。先に答えを確認してから、解き方とつまずきやすい点を順にたどれます。

答えの要点

部分分数分解を用いた積分の答えと条件を先に確認できます。

  • テーマ: 部分分数分解を用いた積分
  • ポイント: 積分法の基礎を短く確認しやすく、検索から入ってもそのまま理解まで進めやすい記事です。
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問題

次の不定積分を求めよ。

(1)∫1x2−1 dx(1)\quad \displaystyle \int \frac{1}{x^2-1}\,dx
(2)∫2x+1x2−x−2 dx(2)\quad \displaystyle \int \frac{2x+1}{x^2-x-2}\,dx

答えを見る

(1)  12log⁡∣x−1x+1∣+C‾(1)\; \displaystyle \underline{\frac{1}{2}\log\left|\frac{x-1}{x+1}\right| + C}
(2)  53log⁡∣x−2∣+13log⁡∣x+1∣+C‾(2)\; \displaystyle \underline{\frac{5}{3}\log|x-2| + \frac{1}{3}\log|x+1| + C}

解説

分数関数の積分について解説していきます。

分母が因数分解できる場合は、部分分数分解\textcolor{red}{部分分数分解}を使って計算しやすい形に変形します。

それでは解説していきます。

(1)∫1x2−1 dx(1)\quad \displaystyle \int \frac{1}{x^2-1}\,dx

まず、分母を因数分解してみよう!

分母を因数分解すると、x2−1=(x−1)(x+1)x^2-1 = (x-1)(x+1)となります。

因数分解はできましたが、これをどう積分するんですか?

ここで部分分数分解\textcolor{red}{部分分数分解}を使うんだよ。

複雑な分数を簡単な分数の和に分けるんだ。

部分分数分解を行います。

1(x−1)(x+1)=Ax−1+Bx+1\displaystyle \frac{1}{(x-1)(x+1)} = \frac{A}{x-1} + \frac{B}{x+1}

とおいて、両辺に(x−1)(x+1)(x-1)(x+1)をかけると、

1=A(x+1)+B(x−1)1 = A(x+1) + B(x-1)

x=1x=1を代入すると、1=2A1 = 2AよりA=12A = \displaystyle \frac{1}{2}

x=−1x=-1を代入すると、1=−2B1 = -2BよりB=−12B = -\displaystyle \frac{1}{2}

したがって、

1x2−1=12(x−1)−12(x+1)\displaystyle \frac{1}{x^2-1} = \frac{1}{2(x-1)} - \frac{1}{2(x+1)}

これで積分できる形になったね!

積分を実行すると、

∫1x2−1 dx\displaystyle \int \frac{1}{x^2-1}\,dx
=∫(12(x−1)−12(x+1))dx= \displaystyle \int \left(\frac{1}{2(x-1)} - \frac{1}{2(x+1)}\right)dx
=12log⁡∣x−1∣−12log⁡∣x+1∣+C= \displaystyle \frac{1}{2}\log|x-1| - \frac{1}{2}\log|x+1| + C
=12log⁡∣x−1x+1∣+C‾= \displaystyle \underline{\frac{1}{2}\log\left|\frac{x-1}{x+1}\right| + C}

対数の性質log⁡A−log⁡B=log⁡AB\log A - \log B = \log\displaystyle\frac{A}{B}を使ったよ。

(2)∫2x+1x2−x−2 dx(2)\quad \displaystyle \int \frac{2x+1}{x^2-x-2}\,dx

分子が定数じゃなくてxxを含んでいますね...

その場合も同じように部分分数分解が使えるよ。

まずは分母を因数分解しよう!

分母を因数分解すると、x2−x−2=(x−2)(x+1)x^2-x-2 = (x-2)(x+1)となります。

部分分数分解を行います。

2x+1(x−2)(x+1)=Ax−2+Bx+1\displaystyle \frac{2x+1}{(x-2)(x+1)} = \frac{A}{x-2} + \frac{B}{x+1}

両辺に(x−2)(x+1)(x-2)(x+1)をかけると、

2x+1=A(x+1)+B(x−2)2x+1 = A(x+1) + B(x-2)

x=2x=2を代入すると、5=3A5 = 3AよりA=53A = \displaystyle \frac{5}{3}

x=−1x=-1を代入すると、−1=−3B-1 = -3BよりB=13B = \displaystyle \frac{1}{3}

したがって、

2x+1x2−x−2=53(x−2)+13(x+1)\displaystyle \frac{2x+1}{x^2-x-2} = \frac{5}{3(x-2)} + \frac{1}{3(x+1)}

積分を実行すると、

∫2x+1x2−x−2 dx\displaystyle \int \frac{2x+1}{x^2-x-2}\,dx
=∫(53(x−2)+13(x+1))dx= \displaystyle \int \left(\frac{5}{3(x-2)} + \frac{1}{3(x+1)}\right)dx
=53log⁡∣x−2∣+13log⁡∣x+1∣+C= \displaystyle \frac{5}{3}\log|x-2| + \frac{1}{3}\log|x+1| + C

したがって、

=53log⁡∣x−2∣+13log⁡∣x+1∣+C‾= \displaystyle \underline{\frac{5}{3}\log|x-2| + \frac{1}{3}\log|x+1| + C}

対数の性質を使えば、

53log⁡∣x−2∣+13log⁡∣x+1∣=log⁡(∣x−2∣5/3⋅∣x+1∣1/3)\frac{5}{3}\log|x-2| + \frac{1}{3}\log|x+1| = \log\left(|x-2|^{5/3} \cdot |x+1|^{1/3}\right)

と変形することもできるよ。

部分分数分解をマスターすれば、色々な分数関数が積分できるんですね!

このページのまとめ

ここでは分数関数の積分について学習しました。

部分分数分解は分母が因数分解できるときの強力な手法です。

係数を求める際の代入のテクニックもしっかり身につけてくださいね!

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