問題
(1) 放物線y=x2−2xと直線y=xで囲まれた部分の面積Sを求めよ。
(2) 放物線y=x2上の2点A(0,0)、B(2,4)を通る弦と放物線で囲まれた部分の面積Sを求めよ。
解説
1/6公式と1/12公式について解説します。
放物線と直線で囲まれた面積には、計算を大幅に短縮できる便利な公式があるんだ!
【1/6公式の導出】
放物線と直線の交点のx座標をα,βとすると、
ax2+bx+c−(mx+n)=a(x−α)(x−β)と因数分解できます。
面積Sは次のように計算できます。
S=∫αβ∣(mx+n)−(ax2+bx+c)∣dx =∫αβ∣−a(x−α)(x−β)∣dx =∣a∣∫αβ(x−α)(β−x)dx α<x<βのとき、(x−α)>0、(β−x)>0だから絶対値が外せるね。
ここでt=x−αと置換すると、x=βのときt=β−αとなり、
S=∣a∣∫0β−αt(β−α−t)dt =∣a∣∫0β−α{(β−α)t−t2}dt =∣a∣[2(β−α)t2−3t3]0β−α =∣a∣{2(β−α)3−3(β−α)3} =∣a∣⋅6(β−α)3=6∣a∣(β−α)3
1/12公式は、弦の一端が接点になっている特殊な場合だよ。
接点では交点が重解になるから、係数が1/12になるんだ。
それでは問題を解いていきましょう。
(1) 放物線y=x2−2xと直線y=xで囲まれた部分の面積Sを求めよ。
まず、交点を求めます。
x2−2x=xよりx2−3x=0、x(x−3)=0
よってx=0,3なのでα=0、β=3です。
グラフで囲まれた領域を確認しましょう。
青が放物線y=x2−2x、赤が直線y=xだよ。
塗りつぶされた部分が求める面積だね。
放物線のx2の係数a=1だね。1/6公式を使ってみよう!
S=6∣1∣(3−0)3 =61×27 =29 【通常の積分による解法】
S=∫03{x−(x2−2x)}dx =∫03(3x−x2)dx =[23x2−3x3]03 =227−9=29 同じ答えが出たね。1/6公式を使えば途中計算が大幅に省略できるよ!
(2) 放物線y=x2上の2点A(0,0)、B(2,4)を通る弦と放物線で囲まれた部分の面積Sを求めよ。
まず、直線ABの方程式を求めます。
傾き=2−04−0=2より、y=2x
交点はx2=2xよりx(x−2)=0、x=0,2
グラフで囲まれた領域を確認しましょう。
青が放物線y=x2、赤が直線y=2xだよ。
塗りつぶされた部分が弦と放物線で囲まれた面積だね。
S=6∣1∣(2−0)3 =61×8 =34 正解!放物線の弦と放物線で囲まれた面積も1/6公式で求められるよ。
【1/12公式の使い方】
1/12公式は、放物線とその接線で囲まれた面積を求めるときに使えるんだ。
ただし、条件があるよ。
例えば、放物線y=x2上の点P(−1,1)と点Q(2,4)を通る直線を考えます。
この直線が点Qで放物線に接している場合、囲まれた面積は1/12公式で求められます。
点Q(2,4)における接線の傾きはy′=2xより2×2=4です。
直線PQの傾きは2−(−1)4−1=1なので、PQは点Qでの接線ではありません。
1/12公式を使うには、直線が放物線に接している必要があるんだ。
接線になっていない普通の弦なら、1/6公式を使えばOKだよ。
【1/12公式の例題】
放物線y=x2上の点(1,1)における接線と、放物線上の点(−2,4)から引いた弦で囲まれた面積を求めよ。
点(1,1)における接線の傾きは2、接線の方程式はy−1=2(x−1)、y=2x−1
この接線が点(−2,4)を通るか確認:4=2(−2)−1=−5=4(通らない)
接線y=2x−1と点(−2,4)を通る直線は異なります。
点(−2,4)と点(1,1)を結ぶ直線の傾きは1−(−2)1−4=−1
1/12公式が使えるのは、弦の一端が接点で、その弦が接線になっている場合だよ。
入試では1/6公式の方がよく使われるから、まずはそちらをマスターしよう!
交点のx座標を求めて、差の3乗を計算すればいいんですね!
そうだね。(β−α)3を計算するとき、
2次方程式の解と係数の関係を使うとさらに効率的だよ。
【計算のコツ】
x2の係数がa、交点がα,βのとき、
a(x−α)(x−β)=ax2−a(α+β)x+aαβ 解と係数の関係より、α+βとαβがわかれば、
(β−α)2=(α+β)2−4αβで計算できます。
このページのまとめ
ここでは1/6公式について学習しました。
放物線y=ax2+bx+cと直線がx=α、x=βで交わるとき、面積S=6∣a∣(β−α)3です。
この公式を覚えておくと、計算時間を大幅に短縮できます。ぜひマスターしてくださいね!