積分

定積分と微分の関係

微積分学の基本定理

積分の「定積分と微分の関係」を、答えを先に押さえてから理解できる形に整理したページです。「微積分学の基本定理」でつまずきやすい点も含めて、学習の流れを短く確認できます。

数学Ⅱ 約10分 難易度 1

このページのまとめ

先に押さえておくこと

定積分と微分の関係の要点をまとめたページです。先に答えを確認してから、解き方とつまずきやすい点を順にたどれます。

答えの要点

微積分学の基本定理の答えと条件を先に確認できます。

  • テーマ: 微積分学の基本定理
  • ポイント: 積分の基礎を短く確認しやすく、検索から入ってもそのまま理解まで進めやすい記事です。
  • 次に読むなら: 関連ページ、またはアプリで類題演習

問題

次の関数をxxで微分せよ。

(1)F(x)=1x(3t22t)dt(1)\quad F(x) = \displaystyle\int_1^x (3t^2-2t)dt
(2)G(x)=0x(t3+4t)dt(2)\quad G(x) = \displaystyle\int_0^x (t^3+4t)dt
(3)H(x)=x2(6t21)dt(3)\quad H(x) = \displaystyle\int_x^2 (6t^2-1)dt

答えを見る

(1)  (1)\; F(x)=3x22xF'(x) = \underline{3x^2-2x}

(2)  (2)\; G(x)=x3+4xG'(x) = \underline{x^3+4x}

(3)  (3)\; H(x)=6x2+1H'(x) = \underline{-6x^2+1}

解説

定積分と微分の関係について解説します。

定積分で定義された関数を微分するって、どういうことですか?

いい質問だね!積分の上端が変数xxになっている定積分は、xxの関数になるんだ。

それを微分するとどうなるか、というのがこのテーマだよ。

まずは定積分と微分の関係を表す重要な公式を確認しましょう。

積分したものを微分すると、もとに戻るんですね!

その通り!微分と積分は逆の操作なんだ。これは微積分学で最も重要な関係の一つだよ。

この公式が成り立つ理由を簡単に説明します。

f(t)f(t)の不定積分(原始関数)の1つをF^(t)\hat{F}(t)とすると、定積分は

axf(t)dt=F^(x)F^(a)\displaystyle\int_a^x f(t)dt = \hat{F}(x) - \hat{F}(a)

と表せます。ここでF^(a)\hat{F}(a)は定数ですから、xxで微分すると

ddx{F^(x)F^(a)}=F^(x)0=f(x)\dfrac{d}{dx}\left\{\hat{F}(x) - \hat{F}(a)\right\} = \hat{F}'(x) - 0 = f(x)

となり、もとのf(x)f(x)に戻ることが確認できます。

なるほど、定数の部分は微分すると消えるんですね!

そういうこと!それでは実際に問題を解いてみよう。

(1)F(x)=1x(3t22t)dt(1)\quad F(x) = \displaystyle\int_1^x (3t^2-2t)dtxxで微分せよ。

公式 ddxaxf(t)dt=f(x)\dfrac{d}{dx}\displaystyle\int_a^x f(t)dt = f(x) をそのまま使います。

ここではf(t)=3t22tf(t) = 3t^2-2ta=1a = 1ですので、

F(x)=ddx1x(3t22t)dt=3x22xF'(x) = \dfrac{d}{dx}\displaystyle\int_1^x (3t^2-2t)dt = \underline{3x^2-2x}

ttxxに置き換えるだけでOKです。

(2)G(x)=0x(t3+4t)dt(2)\quad G(x) = \displaystyle\int_0^x (t^3+4t)dtxxで微分せよ。

同様に公式を使います。f(t)=t3+4tf(t) = t^3+4ta=0a=0ですので、

G(x)=ddx0x(t3+4t)dt=x3+4xG'(x) = \dfrac{d}{dx}\displaystyle\int_0^x (t^3+4t)dt = \underline{x^3+4x}

下端の値(aaの値)は関係ないんですか?

下端の値が何であっても、積分した後に微分すれば定数部分は消えるからね。

結果には影響しないんだ。

(3)H(x)=x2(6t21)dt(3)\quad H(x) = \displaystyle\int_x^2 (6t^2-1)dtxxで微分せよ。

注意!この問題は今までと違って、xxが積分の下端にあるよ。こういう場合はどうすればいいかな?

積分の上端と下端を入れ替えると、符号が変わります。つまり、

H(x)=x2(6t21)dt=2x(6t21)dtH(x) = \displaystyle\int_x^2 (6t^2-1)dt = -\int_2^x (6t^2-1)dt

これでxxが上端にきたので、公式が使えます。

H(x)=ddx2x(6t21)dt=(6x21)=6x2+1H'(x) = -\dfrac{d}{dx}\displaystyle\int_2^x (6t^2-1)dt = -(6x^2-1) = \underline{-6x^2+1}

積分区間を入れ替えるとマイナスがつくんでしたね!

そうだね!abf(t)dt=baf(t)dt\displaystyle\int_a^b f(t)dt = -\int_b^a f(t)dt という性質を使っているんだ。

下端にxxがある場合は要注意だよ。

ここで(3)の別解として、直接計算して確かめることもできます。

H(x)=x2(6t21)dt=[2t3t]x2H(x) = \displaystyle\int_x^2 (6t^2-1)dt = \Big[2t^3-t\Big]_x^2
=(162)(2x3x)= (16-2) - (2x^3-x)
=2x3+x+14= -2x^3+x+14

これを微分すると、H(x)=6x2+1H'(x) = -6x^2+1 となり、確かに一致します。

このページのまとめ

ここでは定積分と微分の関係(微積分学の基本定理)について学習しました。

ddxaxf(t)dt=f(x)\dfrac{d}{dx}\displaystyle\int_a^x f(t)dt = f(x) という公式は、積分方程式や関数の決定問題で頻出します。

下端にxxがある場合の符号変化にも注意して、しっかりマスターしてくださいね!

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