複素数と方程式

高次方程式

因数定理と組立除法による解法

複素数と方程式の「高次方程式」を、答えを先に押さえてから理解できる形に整理したページです。「因数定理と組立除法による解法」でつまずきやすい点も含めて、学習の流れを短く確認できます。

数学Ⅱ 約12分 難易度 2

このページのまとめ

先に押さえておくこと

高次方程式の要点をまとめたページです。先に答えを確認してから、解き方とつまずきやすい点を順にたどれます。

答えの要点

因数定理と組立除法による解法の答えと条件を先に確認できます。

  • テーマ: 因数定理と組立除法による解法
  • ポイント: 複素数と方程式の基礎を短く確認しやすく、検索から入ってもそのまま理解まで進めやすい記事です。
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問題

次の方程式を解け。

(1)x34x2+x+6=0(1)\quad x^3-4x^2+x+6=0
(2)x3=1(2)\quad x^3=1

答えを見る

(1)  (1)\; x=1,  2,  3\underline{x=-1,\;2,\;3}

(2)  (2)\; x=1,  1+3i2,  13i2\underline{x=1,\;\dfrac{-1+\sqrt{3}i}{2},\;\dfrac{-1-\sqrt{3}i}{2}}

解説

高次方程式(3次以上の方程式)の解法について解説します。

3次方程式ってどうやって解くんですか?2次方程式みたいに解の公式はないんですか?

3次方程式にも解の公式はあるけど、高校では使わないんだ。

代わりに、因数定理\textcolor{red}{因数定理}を使って因数分解する方法を学ぼう!

高次方程式を解くための基本的な流れを確認しましょう。

f(a)=0f(a)=0 となる aa はどうやって見つけるんですか?

整数係数の多項式の場合、定数項の約数\textcolor{red}{定数項の約数}を代入してみるのがコツだよ。

定数項の約数のどれかが解になることが多いんだ。

それでは実際に問題を解いていきましょう。

(1)x34x2+x+6=0(1)\quad x^3-4x^2+x+6=0

f(x)=x34x2+x+6f(x)=x^3-4x^2+x+6 とおきます。

定数項は 66 なので、その約数 ±1,±2,±3,±6\pm 1, \pm 2, \pm 3, \pm 6 を順に代入してみましょう。

f(1)=14+1+6=40f(1)=1-4+1+6=4 \neq 0

f(1)=141+6=0f(-1)=-1-4-1+6=0 \quad\cdots 見つかった!

f(1)=0f(-1)=0 だから、因数定理より f(x)f(x)(x+1)(x+1) を因数に持つね。

次は組立除法\textcolor{red}{組立除法}を使って f(x)f(x)(x+1)(x+1) で割ろう。

組立除法で f(x)f(x)(x+1)(x+1)、つまり (x(1))(x-(-1)) で割ります。

114161561560\begin{array}{c|cccc} -1 & 1 & -4 & 1 & 6 \\ & & -1 & 5 & -6 \\ \hline & 1 & -5 & 6 & 0 \end{array}

商は x25x+6x^2-5x+6、余りは 00 なので、f(x)=(x+1)(x25x+6)f(x)=(x+1)(x^2-5x+6) と因数分解できます。

x25x+6x^2-5x+6 はさらに因数分解できますね。

x34x2+x+6=0x^3-4x^2+x+6=0
(x+1)(x25x+6)=0(x+1)(x^2-5x+6)=0
(x+1)(x2)(x3)=0(x+1)(x-2)(x-3)=0

したがって、x=1,  2,  3\underline{x=-1,\;2,\;3}

組立除法を使うと素早く割り算ができるんですね!

その通り!普通の多項式の割り算よりずっと楽だよね。

次は(2)を見てみよう。x3=1x^3=1 は「1133乗根」を求める問題だよ。

(2)x3=1(2)\quad x^3=1

x3=1x^3=1 を変形すると x31=0x^3-1=0 となります。

x31x^3-1 は因数分解の公式 a3b3=(ab)(a2+ab+b2)a^3-b^3=(a-b)(a^2+ab+b^2) を使って分解できますね。

x31=0x^3-1=0
(x1)(x2+x+1)=0(x-1)(x^2+x+1)=0

x1=0x-1=0 より x=1x=1

x2+x+1=0x^2+x+1=0 は解の公式より、

x=1±142x=\dfrac{-1\pm\sqrt{1-4}}{2}
=1±32=\dfrac{-1\pm\sqrt{-3}}{2}
=1±3i2=\dfrac{-1\pm\sqrt{3}i}{2}

したがって、x=1,  1+3i2,  13i2\underline{x=1,\;\dfrac{-1+\sqrt{3}i}{2},\;\dfrac{-1-\sqrt{3}i}{2}}

虚数解が出てきましたね!2つの虚数解は共役複素数になっていますか?

いいところに気づいたね!1+3i2\dfrac{-1+\sqrt{3}i}{2}13i2\dfrac{-1-\sqrt{3}i}{2} は確かに共役複素数だよ。

実数係数の方程式では、虚数解は必ず共役なペアで現れるんだったね。

ここで、1133 乗根の虚数解について重要な性質を紹介します。

1+ω+ω2=01+\omega+\omega^2=0 はどうやって確認できますか?

ω\omegax2+x+1=0x^2+x+1=0 の解だから、ω2+ω+1=0\omega^2+\omega+1=0 が成り立つんだ。

つまり 1+ω+ω2=01+\omega+\omega^2=0 だね。この性質はよく使うから覚えておこう!

ω2\omega^2 がもう一方の虚数解 13i2\dfrac{-1-\sqrt{3}i}{2} になるのはなぜですか?

実際に計算して確かめてみよう。

ω2=(1+3i2)2\omega^2 = \left(\dfrac{-1+\sqrt{3}i}{2}\right)^2
=123i+3i24= \dfrac{1-2\sqrt{3}i+3i^2}{4}
=123i34= \dfrac{1-2\sqrt{3}i-3}{4}
=223i4= \dfrac{-2-2\sqrt{3}i}{4}
=13i2= \dfrac{-1-\sqrt{3}i}{2}

確かに ω2=13i2\omega^2=\dfrac{-1-\sqrt{3}i}{2} となり、ω\omega の共役複素数になっていますね。

ちなみに、実数係数の方程式が虚数解 a+bia+bi を持つとき、その共役複素数 abia-bi も必ず解になるよ。

3次方程式なら、虚数解が 22 つ(共役ペア)と実数解が 11 つという組み合わせになるんだ。

このページのまとめ

ここでは高次方程式の解法について学習しました。

因数定理で因数を見つけ、組立除法で次数を下げるという手順が基本です。

また、1133 乗根 ω\omega の性質(ω3=1\omega^3=1, 1+ω+ω2=01+\omega+\omega^2=0)は頻出なので、しっかりマスターしてくださいね!

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