データの分析

仮説検定の考え方

帰無仮説と対立仮説

データの分析の「仮説検定の考え方」を、答えを先に押さえてから理解できる形に整理したページです。「帰無仮説と対立仮説」でつまずきやすい点も含めて、学習の流れを短く確認できます。

数学Ⅰ 約12分 難易度 1

このページのまとめ

先に押さえておくこと

仮説検定の考え方の要点をまとめたページです。先に答えを確認してから、解き方とつまずきやすい点を順にたどれます。

答えの要点

帰無仮説と対立仮説の答えと条件を先に確認できます。

  • テーマ: 帰無仮説と対立仮説
  • ポイント: データの分析の基礎を短く確認しやすく、検索から入ってもそのまま理解まで進めやすい記事です。
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問題

あるコインを2020回投げたところ、表が1515回出た。このコインは「表が出やすい」といえるかどうかを、有意水準5%5\%で検定せよ。

ただし、公正なコインを2020回投げたとき、表が1515回以上出る確率は約0.0210.0212.1%2.1\%)であることを用いてよい。

答えを見る

帰無仮説「コインは公正である(表の出る確率は12\frac{1}{2})」のもとで、表が1515回以上出る確率は約0.0210.0212.1%2.1\%)であり、有意水準5%5\%より小さい。

よって、帰無仮説を棄却\underline{\text{棄却}}し、「このコインは表が出やすい」と判断できる\underline{\text{判断できる}}

解説

仮説検定の考え方について解説していきます。

仮説検定って、難しそうな名前ですね...。何をするものなんですか?

名前は難しそうだけど、考え方自体はシンプルだよ。

「ある主張が正しいかどうかを、データをもとに判断する方法」なんだ。

コイン投げの例で一緒に考えていこう!

「帰無仮説」「対立仮説」...用語が難しいです。もっとわかりやすく教えてください!

大丈夫!具体的な例で考えるとすぐにわかるよ。

ポイントは「めったに起こらないことが起きた → もとの仮定が間違っている」という推論なんだ。

例えば、友達が「このコインは特別で、表が出やすいんだ」と言ったとしましょう。

本当にそうなのか、2020回投げて確かめることにします。

もしこのコインが普通の公正なコインなら、表は2020回中だいたい1010回前後になるはずですよね。

ところが表が1515回も出たとしたら、「このコインは本当に公正なのかな?」と疑問に思いませんか?

確かに、1515回はちょっと多すぎる気がします。でも、たまたまってことはないんですか?

いい疑問だね!まさにそこがポイントなんだ。

「たまたま」かどうかを確率\textcolor{red}{確率}を使って判断するのが仮説検定だよ。

それでは、問題を見ていきましょう。

あるコインを2020回投げたところ、表が1515回出た。このコインは「表が出やすい」といえるかどうかを、有意水準5%5\%で検定せよ。

まずは仮説を立てよう。帰無仮説と対立仮説を設定するよ。

仮説検定では、まず否定したい仮説\textcolor{red}{否定したい仮説}(帰無仮説)を立てます。

  • 帰無仮説H0H_0:「コインは公正である(表の出る確率は12\frac{1}{2})」
  • 対立仮説H1H_1:「コインは表が出やすい(表の出る確率は12\frac{1}{2}より大きい)」

「コインは公正」という方を帰無仮説にするんですね。なぜ、主張したいことの「逆」を帰無仮説にするんですか?

いい質問だね!帰無仮説は「否定するために立てる仮説」なんだ。

「もしコインが公正だったとしたら、こんな結果になるのはおかしい」ということを示して、帰無仮説を否定(棄却)するのが目的だよ。

次に、帰無仮説が正しい(コインが公正である)と仮定して、実際の結果がどれくらい珍しいかを調べます。

問題文より、公正なコインを2020回投げて表が1515回以上出る確率は約0.0210.0212.1%2.1\%)です。

2.1%2.1\%ということは、100100回やって22回くらいしか起こらないんですね。かなり珍しい!

その通り!ここで有意水準と比較するよ。

有意水準5%5\%とは、「確率が5%5\%未満のことが起きたら、それはもう偶然ではないと判断する」という基準です。

今回の場合、公正なコインで表が1515回以上出る確率は2.1%2.1\%で、これは5%5\%より小さいです。

つまり、「公正なコインでこんなことが起こるとは考えにくい」ということです。

したがって、帰無仮説「コインは公正である」を棄却\textcolor{red}{棄却}するよ。

帰無仮説を棄却するということは、対立仮説を採択するということです。

よって、「このコインは表が出やすい」と判断できます。

もし確率が5%5\%より大きかったらどうなるんですか?

そのときは帰無仮説を棄却できない\textcolor{red}{できない}よ。

つまり「コインが表が出やすいとはいえない」という結論になるんだ。

注意してほしいのは、「公正である」と証明されたわけではなく、「表が出やすいとまでは言えない」という意味だよ。

例えば、もし表が1313回だった場合を考えてみましょう。公正なコインで2020回投げて表が1313回以上出る確率は約0.1320.13213.2%13.2\%)です。

13.2%>5%13.2\%>5\%なので、有意水準を超えており、帰無仮説は棄却できません。この場合は「表が出やすいとはいえない」と結論します。

仮説検定の流れをまとめると、次のようになるよ。

  1. 帰無仮説H0H_0と対立仮説H1H_1を設定する
  2. 有意水準(通常5%5\%)を決める
  3. 帰無仮説のもとで、観測された結果以上に極端なことが起こる確率を求める
  4. その確率が有意水準より小さければ帰無仮説を棄却、大きければ棄却しない

なるほど!「めったに起こらないことが起きた → もとの仮定(帰無仮説)がおかしい」ということですね!

完璧にまとめてくれたね!その考え方が仮説検定の本質だよ。

このページのまとめ

ここでは、仮説検定の基本的な考え方について学習しました。

仮説検定は「帰無仮説を立てて、それが正しいなら起こりにくいことが起きたかどうかを確率で判断する」方法です。

有意水準5%5\%は「5%5\%未満なら偶然とは考えにくい」という判断基準であることを覚えておきましょう!

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