データの分析

相関と因果関係の区別

相関関係と因果関係の違い

データの分析の「相関と因果関係の区別」を、答えを先に押さえてから理解できる形に整理したページです。「相関関係と因果関係の違い」でつまずきやすい点も含めて、学習の流れを短く確認できます。

数学Ⅰ 約9分 難易度 1 図つき

このページのまとめ

先に押さえておくこと

相関と因果関係の区別の要点をまとめたページです。先に答えを確認してから、解き方とつまずきやすい点を順にたどれます。

答えの要点

図と式の対応や答えの条件を、先に短く確認できます。

  • テーマ: 相関関係と因果関係の違い
  • ポイント: データの分析の要点を、図と式を往復しながら確認しやすい記事です。
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問題

ある調査で、「アイスクリームの売上」と「水難事故の件数」の月別データを集めたところ、正の相関が見られた。次の問いに答えよ。

(1)(1)\quad 「正の相関がある」とはどういうことか、簡潔に説明せよ。

(2)(2)\quad このデータから「アイスクリームの売上が増えると水難事故が増える」という因果関係があるといえるか。理由とともに答えよ。

(3)(3)\quad この22つの変量に正の相関が見られる原因として考えられることを説明せよ。

答えを見る

(1)  (1)\; 一方の値が大きいとき、もう一方の値も大きい傾向がある\underline{\text{一方の値が大きいとき、もう一方の値も大きい傾向がある}}こと。

(2)  (2)\; 因果関係があるとはいえない。\underline{\text{因果関係があるとはいえない。}}

相関関係は22つの変量の間の傾向を示すだけであり、一方が他方の原因であるとは限らない。

(3)  (3)\; 「気温」という共通の要因(第3の変数)が両方に影響している。\underline{\text{「気温」という共通の要因(第3の変数)が両方に影響している。}}

気温が高くなるとアイスクリームの売上が増え、同時に水遊びをする人が増えて水難事故も増える。

解説

相関関係と因果関係の違いについて解説します。

相関関係と因果関係って、何が違うんですか?

とても大切な質問だね!

データの分析では、この22つを区別することがとても重要なんだ。まずは定義から確認しよう。

相関があれば因果関係もあるんじゃないんですか?

そう思いがちだけど、実はそうとは限らないんだ。

具体的な問題で確認してみよう!

(1)(1)\quad 「正の相関がある」とはどういうことか、簡潔に説明せよ。

「正の相関がある」とは、22つの変量において一方の値が大きいとき、もう一方の値も大きい傾向がある\textbf{一方の値が大きいとき、もう一方の値も大きい傾向がある}ことです。

この問題の場合、アイスクリームの売上が多い月は水難事故の件数も多い、という傾向があるということですね。

イメージとして、散布図を描くと次のようになります。

r = 0.992 0 20 40 60 80 100 0 10 20 30 40 アイスクリームの売上 水難事故の件数

右上がりの傾向が見られますね。これが「正の相関」です。

(2)(2)\quad このデータから「アイスクリームの売上が増えると水難事故が増える」という因果関係があるといえるか。理由とともに答えよ。

ここが一番大切なポイントだよ。

「アイスクリームをたくさん買ったから水難事故が起きた」と言えるかな?

それはおかしいですよね...アイスクリームを食べたから溺れるわけじゃないですし。

その通り!相関関係があるからといって、因果関係があるとはいえないんだ。

答えは因果関係があるとはいえない\textbf{因果関係があるとはいえない}です。

相関関係は22つの変量の間の「傾向」を示しているだけであり、一方が他方の「原因」であるかどうかは、相関関係だけからは判断できません。

(3)(3)\quad この22つの変量に正の相関が見られる原因として考えられることを説明せよ。

では、なぜこの22つに相関が出るんだろう?

何か共通する原因はないかな?

あ!どちらも「気温」に関係していますよね!

暑いとアイスが売れるし、水遊びする人も増える...

大正解!これを擬似相関\textbf{擬似相関}(ぎじそうかん)というんだよ。

この問題では、「気温\textbf{気温}」が第33の変数です。

  • 気温が上がる \rightarrow アイスクリームの売上が増える
  • 気温が上がる \rightarrow 水遊びをする人が増え、水難事故が増える

このように、気温という共通の原因が両方に影響しているため、アイスクリームの売上と水難事故の件数に正の相関が現れるのです。

なるほど!相関があっても、必ずしも「原因と結果」の関係ではないんですね。

そういうこと!他にも擬似相関の例はたくさんあるよ。

例えば「消防車の出動台数」と「火災の被害額」にも正の相関があるけど、消防車がたくさん来たから被害が大きくなったわけではないよね。

火災の規模が大きいから、消防車もたくさん来るし、被害額も大きくなるんだ。

このページのまとめ

ここでは相関関係と因果関係の違いについて学習しました。

データ分析において最も重要なことの11つは、相関関係があっても因果関係があるとは限らない\textbf{相関関係があっても因果関係があるとは限らない}ということです。

33の変数(共通の原因)が存在しないかを常に考える習慣をつけましょう!

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